2008年02月29日

緊急違法派遣一掃プラン

労働政策審議会の答申(2008.1.28)を受け、関係省令・指針が公布されました。
(施行は4月1日。省令の一部(事業報告書に係る部分)については2/28施行)

●「緊急違法派遣一掃プラン」の実施について:h20.2.28 厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/02/h0228-1.html
日雇派遣については、労働者派遣法等の法令違反が少なからずみられること、派遣労働者の雇用が不安定であることなどの問題があり、緊急の取組が必要→取組を強化


日雇派遣指針の策定+省令改正



1●日雇派遣指針・省令改正(パンフレット)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/02/dl/h0228-1a.pdf
1.趣旨
2.派遣元・派遣先の措置義務(雇用安定を図るために必要な)
3.契約に定める就業条件の確保−巡回・周知徹底など
4.労働・社会保険の適用の促進(日雇労働被保険者(雇用)・日雇特例被保険者(健保))
5.就業条件等の明示
「携帯メールによる就業条件明示の例」などが示されています。
6.教育訓練の機会の確保等
7.関係法令等の周知
  派遣元…登録者・派遣先へ
  派遣先…直接指揮命令する者等へ
8.安全衛生に係る措置
  派遣元…雇入れ時の安全衛生教育  派遣先…危険有害業務就業時
9.労働条件確保に係る措置…不適正な控除の防止・移動時間の扱いなど
10.情報の公開…派遣元(労働者派遣の実績・派遣料金・派遣労働者の賃金・事業運営の状況(教育訓練等))…ホームページ・説明用文書など:事業報告書と同様のデータ(さらに詳細な公開…望ましい)
11 連絡調整(派遣元・派遣先)
12 派遣先への説明(派遣元)
 ←?これはいったいなに…??
13.その他(確認):現行の派遣指針が日雇派遣に係る派遣元・派遣先にも適用


2●労働者派遣法施行規則改正
( …上記パンフにも記載)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/02/dl/h0228-1c.pdf

1.事業報告書(年1回)で、日雇派遣労働者の数等の報告を義務化
2.労働者派遣が1日を超えない場合についても、派遣先責任者の選任を義務化
3.
 3-1.派遣先管理台帳…労働者派遣が1日を超えない場合も作成を義務化
 3-2.派遣就業をした場所を記載事項に追加
 3-3.派遣就業をした場所・従事した業務の種類を通知時効に追加


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2008年02月28日

労働契約法:エピローグ2−おわりのはじまり?!

h20.3.1より施行されます。

労働契約法について:厚生労働省
 a.労働契約法について(h19.12.5発基1205001)、b.労働契約法の施行について(h20.1.23基発0123004)、c.リーフレット「労働契約法のポイント」 等


c.リーフレット「労働契約法のポイント」について:


●T.あれ?

◇T-1 「濫用と認められる懲戒は無効」(15条… p6)

条文に準拠していない(14条と混同?)。

原則と例外が逆転している。
解雇と同様、
「客観的に合理的+社会通念上相当と認められない懲戒は濫用として無効」のはず。



●U.これは、すっきりしないな…

◇U-1 「労働しますよ」「賃金払いますよ」さえ合意すれば、労働条件の詳細について合意しなくても、労働契約が成立するように読める。(6条 …p3)

 通達b(h20.1.23基発0123004)にも、そのような記述があります。

とすると、「合意の線で進めたが、詳細についての合意がないので、契約は成立していない」というパウエル氏(プロ野球)の言葉は、労働契約については適用されないことになります。
そうなの?


◇U-2 労働契約を結ぶ場合(7条 …p5の図)

原則=合意 例外=就業規則 のはずだが…

並列されており、むしろ「原則=就業規則 例外=合意」と読まれかねない。

どちらが原則[例外]か、わかるように記載するのが適切では。

同じく「原則vs例外」の高年齢者雇用確保措置については、次のように
「原則>例外」の順に掲載されている。(冒頭p4のフローチャート)
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/kourei2/dl/leaflet2.pdf


◇U-3 労働契約を変える場合(9条 …p5の図)=U-2に同じ


◇U-4 有期労働契約を結ぶ場合(17条1項 …p6)

民法628条との違いが明確ではない。(労働契約法で新たに設けた意義 が、この記述からは読み取りにくい)


通達b(h20.1.23基発0123004)に、
6条・8条に関する疑問(2008.2.16エントリおよび2008.2.18エントリ)に対応する記述があります。
年アド2級が終わったら、とりあげてみたいと思います。


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2008年02月27日

労働時間等設定改善指針の改正提案−ワーク・ライフ・バランスに対応

ワーク・ライフ・バランス憲章+「仕事と生活の調和推進のための行動指針」を受け、労働時間等設定改善指針の改正が提案されました。

:厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/02/dl/s0212-4b.pdf
新旧対照表
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/02/dl/s0212-4c.pdf

「個々の企業の実情に合わせて話し合う」(前文)・「コストでなく投資ととらえる」(1(1))といった内容が追加されています。


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posted by 若葉 at 06:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 労働 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

社会保障国民会議、分科会発表+「サービス保障分科会」初会合

雇用、医療など3分科会で議論・社会保障国民会議:2008.2.26 nikkei net
 政府は25日、社会保障の給付と負担を議論する社会保障国民会議(座長・吉川洋東大教授)の下に設置する3分科会のテーマとメンバーを発表した。分科会メンバーは予備校講師の細野真宏氏やフジテレビアナウンサーの木幡美子氏、三鷹市長の清原慶子氏らで、一つの分科会のメンバーは14―17人。
 3分科会のテーマはそれぞれ(1)雇用・年金(2)医療・介護・福祉(3)少子化・仕事と生活の調和――。1、2カ月に1回程度開き、その結果を社会保障国民会議での議論に反映させる。


首相、年金財源の税方式移行「長所と短所、十分議論」:2008.2.26 nikkei net
at衆院予算委員会(26日午前)、福田康夫首相と舛添要一厚生労働相ら関係閣僚が出席し社会保障問題に関する集中審議



社会保障会議の分科会が初会合:2008.2,26 nikkei net
 政府の社会保障国民会議は26日、「サービス保障分科会」の初会合を開いた。伊藤達也首相補佐官(社会保障担当)は冒頭に「現在の制度や運用の実態を検証し、将来のあるべき姿について活発に議論してほしい」とあいさつ。「持続可能な社会の構築」など2つの分科会も近く会合を開き、6月の中間報告に向けて議論を加速する。

「サービス保障分科会」…医療・介護・福祉

→「いきなり火花」だったようです。(2008.2.27日経より)

a.地方自治体・医療関係者…財源確保のため増税要
老人福祉施設協議会副会長も

b.経済団体…社会保障費の負担で賃金目減り→効率化と給付抑制要
社会福祉法人理事長も増税に慎重


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2008年02月26日

ハローワーク26カ所廃止−行政改革の一環

ハローワーク26カ所廃止、08年度・厚労省:2008.2.26 nikkei net
 厚生労働省は公共職業安定所(ハローワーク)を2008年度中に26カ所廃止する方針を決めた。廃止の内訳は安定所が8カ所、より規模の小さい出張所と分室が合わせて18カ所。また、16カ所を安定所から出張所に格下げする。ハローワークの数とともに職員の定員も減らし、人件費の削減につなげる。

 全国のハローワークの数は07年度末で576カ所。行政改革の一環で合理化を進めており、05―07年度で32カ所を廃止した。来年度の廃止予定地域は、鳥取県の境港所をはじめサービス需要の少なくなった地方が多い。東京など都市部でも渋谷区内の宇田川町出張所を渋谷所と統合するなど合理化を進める。

動きとしては昨年冬からあったようです。
撤回活動手詰まり ハローワーク廃止問題:2007.12.15 日本海新聞
http://www.nnn.co.jp/news/071215/20071215005.html
…統廃合は「国の公務員5%純減」に伴う人員削減の一環で、定員削減によって業務が維持できなくなるのが理由だ。業務の民間開放などハローワークの合理化を迫る動きが背景にあり、民間の就職仲介会社が充実している“都会の論理”で進められている。

 このため、有効求人倍率が境港〇・六三倍、郡家〇・四二倍と県内で最も雇用情勢が悪い両地区のハローワークは必要性が高いにもかかわらず、統廃合の対象になったとみられる。

…方針撤回に応じない厚労省の意志は固い。境港市と市議会が方針撤回を目指し、鳥取労働局への要請に続いて、今月十三日には厚労省に要望書を提出したが、十四日の議会運営委員会で、渡辺明彦議長は「現状は厳しい」と報告するにとどまった。…県などは住民が困らないよう、廃止の代替措置として職業紹介や求人開拓機能などを厚労省に強く求めている。「県版ハローワーク」は、厚労省が代替措置をとった後、欠けている部分を県独自に付加していく構想だ。ただ、経費負担の問題などもあり、県商工労働部は「まずは厚労省が行う代替措置が必要な機能を確保しているのか、見極めたい」としている。


■職業紹介、市場化テストの結果は、必ずしも高くなかったような:
2007年06月13日 市場化テストモデル事業:実績評価

これとは別系列の話かもしれません。


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2008年02月25日

母性健康管理を支援するサイト

「妊娠・出産をサポートする 女性にやさしい職場づくりナビ」(母性健康管理支援サイト)
http://www.bosei-navi.go.jp/


厚生労働省発表
(概要)
職場において女性が母性を尊重され、働きながら安心して子どもを産むことができる職場環境を整備することは重要な課題

男女雇用機会均等法では、事業主の義務として、母性健康管理の措置(妊娠中又は出産後の女性労働者が健康診査等を受けるための時間を確保し、その女性労働者が医師等の指導事項を守ることができるように勤務時間の変更などの措置を実施しなければならない)

職場における母性健康管理を推進するため、厚生労働省では、(財)女性労働協会に委託し、企業や働く女性に対して母性健康管理に関する情報を提供する支援サイト「妊娠・出産をサポートする 女性にやさしい職場づくりナビ」を開設します。

(1) 企業に向けた情報
・ 法律により企業に義務づけられている妊娠・出産時の女性労働者への対応について説明しています。
・ 社内環境設備のポイントや各部門の役割など母性健康管理を推進するために役立つ情報や、他社における好事例、就業規則の規定例について紹介しています。
・ チェックリストで自社の母性健康管理に関する取組の進展度合について確認することができます。

(2) 働く女性に向けた情報
・ 妊娠・出産時の働く女性を支援する制度について紹介しています。

(3) 母性健康管理に関するQ&A
・ 母性健康管理に関するよくある質問と回答(Q&A)を参考にすることができます。
・ メールにより、母性健康管理に関する相談ができます。


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2008年02月24日

職業相談に国家資格−民間資格の乱立を整理

職業相談に国家資格、厚労省が創設へ:nikkei net 2008.2.24
 厚生労働省は就職や転職、職業能力開発などのアドバイスをする「キャリア・コンサルタント」の国家資格を新たに設ける。転職市場の拡大などに伴い、民間の資格が乱立。公的資格の創設が有効と判断した。

 厚労省は省令を改正し、職業能力開発促進法に基づく技能検定に追加。検定試験は筆記と実技とし、委託する民間団体を選定したうえで、来年度中に始める。


うわっ…
また資格が増えるのか:

と思ったら、「民間の資格が乱立→整理」なのですね。

これは歓迎すべきことです。(私自身、どれをとったらよいのかさっぱりわかりませんでした)

「職業能力開発促進法に基づく技能検定」ですから、いまのFPと同じ形ですね。(とすると、一定の講義を受けねばならない=高価 な点は変わらないのかもしれませんが…)


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2008年02月23日

出生数、再び減少−合計特殊出生率はup

出生数 再び減少…07年人口動態統計:読売 2008.2.21

 厚生労働省は20日、2007年の人口動態統計の速報値を公表した。年間の出生数は、前年比1341人減の112万937人で、6年ぶりに増加した前年から再び減少した。

 合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子供の人数に近い推計値)は前年の1・32から1・33程度に回復する可能性が高いが、子供を産む年齢層[再生産年齢:15〜49歳]の女性人口が減り続けていることが影響した。

 死亡数は、前年比2万4099人増の111万9492人で、出生数から死亡数を引いた「自然増加」は1445人だった。

 また、婚姻件数は前年比1万890組減の73万7127組で、5年ぶりに増加した前年から減少に転じた。一方、離婚件数は前年比2475組減の25万8876組で、5年連続で減少した。


■合計特殊出生率は増加:

●昨年出生率、1・3台を維持−厚労省:2008.2.20 時事通信
 厚生労働省は20日、2007年の人口動態統計の速報値を公表した。1人の女性が生涯に産む子供数の推定値である合計特殊出生率は06年と同じ1・32か、1・33程度に微増する見通しで、2年連続で1・3台を維持することが確実となった。
 合計特殊出生率は06年は6年ぶりに上昇したが、07年以降は団塊ジュニア世代(1971−74年生まれ)が出産期のピークを過ぎつつあることから、低下するとみられていた。
 出生数は112万937人と前年比1341人(0・1%)の減少。15−49歳の女性人口が同0・7%減る見通しである割に、微減にとどまった。厚労省は「意外に下がらなかったのは、各年齢層とも出産が多かったのか、もう少し分析しないと理由は分からない」としている。
 出生数から死亡数を引くとプラス1445人で、速報値ベースでは昨年に続き自然増を維持した。しかし、統計に含まれる在日外国人と在外日本人を除いた国内在住の日本人で見ると、初めて自然減を記録した05年以来2年ぶりに1万7000人程度の自然減となる見込み。


■→人口動態統計速報(平成19年12月分):厚生労働省
合計特殊出生率:Wikipedia


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2008年02月22日

「介護療養型老人保健施設」−療養病床を介護保険へ

療養病床(36万or25万)
 →削減(15万or20万)    ※方針自体は、2006年に既にあり/(2つのニュースで数値が異なるので、確認要)

→Q:・入院者の医療ケアが削減されるのでは?
  ・そのぶんの報酬は?

→A:一定の結論が出たようです。


看護職員の夜間配置義務づけ 療養病床受け皿の新型老健:asahi.com 2008.2.20

 厚生労働省は20日、慢性疾患を抱える高齢者が長期入院する療養病床の削減に伴い、その受け皿となる新しい老人保健施設の基準を決めた。夜間の看護職員の配置を義務づけるほか、医師による入所者の容体管理について介護報酬を加算。従来の老健施設よりも医療体制を手厚くし、療養病床からの転換を促す。

 この日開かれた社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の分科会に案を示し、大筋了承された。

 新しい施設名は「介護療養型老人保健施設」とした。厚労省は現在36万床ある療養病床を12年度末までに20万床程度に削減する方針だが、療養病床に入れなくなる高齢者のうち、医師による日常的なケアが必要な高齢者への対応が求められていた。

 たんの吸引や、胃に穴をあけチューブで栄養を注入する「胃ろう」など夜間の対応も必要となるため、看護職員を24時間体制で配置する。終末期のみとりについても介護報酬を上乗せする。

 また、入所者の容体が急に悪化し、施設外の医師が治療にあたった場合は、診療報酬を上乗せする措置もとる。


新型老健、名称は「介護療養型老健」に:2008.2.20 医療介護情報CBニュース

 療養病床削減の受け皿として2008年4月に創設する転換型の介護老人保健施設(老健)について検討している厚生労働省の社会保障審議会介護給付費分科会(座長・大森彌東京大学名誉教授)は2月20日、転換型老健の名称を「介護療養型老人保健施設」にすることを決めた。大森座長は「利用していただく方々にとって分かりやすく、安心していただける言い方にするには『療養』という言葉を入れるべき」と、転換型老健の法律上の位置付けとなる「介護老人保健施設」と組み合わせたと説明した。

 転換型老健の名称をめぐっては、「介護施設等の在り方に関する委員会」が「(仮称)医療機能強化型介護老人保健施設」などの名前で議論してきた。しかし、同分科会の委員が「医療機能が相当強化されているように国民から誤解を受けやすい」と指摘するなど批判が多かったため、名称の決定を先送りしてきた。

 同日の会議で、木下毅委員(日本療養病床協会会長)は日本療養病床協会と全国老人保健施設協会に実施したアンケートをもとに、「今までのサービスが受けられるという安心感がある」などとして「介護療養施設」を推薦。田中滋委員(慶應義塾大学教授)は、「療養型という名前を残してはどうか」と述べ、「療養型老健施設」を推した。分科会は、国民にとっての分かりやすさや安心感が重要とし、「療養型」の言葉を入れた「介護療養型老人保健施設」に決定した。

 国が進める療養病床削減計画を受け、厚労省は2012年度末までに、現在の医療療養病床25万床を15万床まで減らし、13万床ある介護療養病床を全廃する方針を打ち出している。現在療養病床に入院している患者の受け皿として、同分科会は療養病床が転換する新しい老人保健施設の中身などについて議論してきた。


■問題意識

療養病床から転換した介護老人保健施設における医療サービスの給付調整について:厚生労働省

療養病床の再編成について:厚生労働省


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2008年02月21日

国民年金の国庫負担率ほか

労働契約法のエントリが終わって、やや抜け殻状態ですが…

国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案:衆議院
(提出:平成20年 1月25日。その後動きなし)
国民年金法第八十五条第一項の規定の適用については、前二項の規定の適用がある場合を除き…「の二分の一に相当する額」とあるのは「に、三分の一に千分の四十を加えた率を乗じて得た額」…

国庫負担2分の1への引き上げが間に合わないので、「3分の1+α」の時代が、ちょっと延びるということかな。
他の法案が優先していて、今は審議どころではないのでしょうか。


ちなみに
第169通常国会における重要法案:連合
http://www.jtuc-rengo.or.jp/campaign/torikumi/169.html

社労士に関連しそうなのは
・労働基準法
・障害者雇用促進法
・健康保険法…政管健保の国庫負担削減と組合健保・共済への財源肩代わり
・被用者年金一元化法
・年金保険料流用禁止法案(民主党提出)
・介護保険法
・児童福祉法
・次世代育成支援対策推進法改正法 など


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2008年02月20日

エピローグ−民主党案との対応

まだ説明していない条文がありますが、
労働基準法からの引越メンバー等(11条,12条,13条,19条)・他の法律との整合(18条)ですので、本稿のような概説なら省略しても支障はないでしょう。

[追記 2008.2.27]
支障おおあり。

年アド2級が終わったら、もろもろの定義(他の労働法令との差)について、1エントリを立てようと思います。


■民主党案と労働契約法の比較 →こんなかんじ

ネタ元:政府案との対応:民主党HP
  法案:衆議院HP


黄色が、現在の法に対応する項目。
=白いところは、現在の法でカバーされていません。

見解の一致を見なかったため、条文に載らなかったが、現存する判例法理・論点をすべて法に規定すると、これだけあるということです(判例の定着度・幅は、論点により異なる)。


使「こんなに細かく決められてたまるか!」
労「就業規則で思いのまま? 許すか!」

公も加わって侃侃諤諤→結果として、最大公約数の小さな一角だけが残った…という経緯については、2008.1.27エントリ「つわものどもが夢の跡」で既に述べたとおりです。(→図


今後の改正により、水面下の論点が条文に盛り込まれることは、十分に考えられるでしょう。


■民主党案の特徴 …実践労務 2007.10.24 を参考

◇既存の判例法理をほとんど盛り込む
・就業規則との関係、募集・採用、採用内定、試用期間、労働契約の内容、労働契約の変更等、勤務地の変更、出向及び転籍、労働者の損害賠償責任、懲戒、労働契約の終了、期間の定めのある労働契約等

◇労働契約の内容の基準を定める…現行にない制限もある
・試用期間の上限3ヶ月・解雇予告日数(在職3年超60日)など

◇労使紛争の解決ルール…
・第三者活用(労働契約の変更を裁判所に請求する権利を使用者に認める制度など)
・広域転勤、出向、転籍など人事異動について労働者との協議・同意を要する

◇正・非正規雇用者の均等待遇(≠均衡対偶)を義務づけ


    *    *


15回にわたる労働契約法特集、いかがでしたでか。

個人的には「就業規則を労働者と使用者との共同決定する枠組みの導入」を勧める論について「へえ〜。そういわれればそうだな」と思いました。
(…そうすると「労使委員会」が絡んできて、ややこしくなるのかな? ううむ…といった疑問もありますが)

「運用の自己責任」が叫ばれて「金融商品取引法」が制定されたように、
労働の世界においても、集団的・取締的な規定から
個人の契約をベースとした世界へ動いていきそうな気配です。

労働村の外の人にとっては「秘伝」「奥義」であった判例法理を
ペラ1枚にまとめた(→多くの人が読めるようになった)ところに、労働契約法の意義があるのかもしれません。


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2008年02月19日

労働契約の内容の変更−例外(就業規則)(2)

※ 野川 忍『わかりやすい労働契約法』2007 を参考

[前回(2009.2.17)までのあらすじ] →就業規則の変更等に関する判例・裁判例:厚生労働省

Q1:就業規則の変更で労働条件を変更…同意しない労働者にも適用される場合とは?

A1.秋北バス事件(最大判s43.12.25)ほか:合理的→同意しないことを理由に拒否は許されない
 +大曲市農協事件(最3判63.2.16):重要な労働条件(賃金・退職金など)は高度の必要性に基づいた合理性要


[本日のテーマ]Q2:「合理性」判断の具体的根拠は?

2つの判例をおさえましょう。


1●.第四銀行事件(最2判h9.2.28)

・就業規則の変更の合理性の有無は、具体的には、

a.労働者が被る不利益の程度、

  vs

b 1.使用者側の変更の必要性の内容・程度、
 2.変更後の就業規則の内容自体の相当性、
 3.代償措置その他関連する他の労働条件の改善状況、
 4.労働組合等との交渉の経緯、
 5.他の労働組合又は他の従業員の対応、
 6.同種事項に関する我が国社会における一般的状況


を総合考慮して判断すべき。

・「合理性あり」の根拠のひとつに、多数組合(9割組織)との合意(労働協約)を締結して行ったことをあげる


…「比較衡量」(天秤にかける)です。


この「合理性判断7要素」が、ほぼそのまま労働契約法の「合理性4要素」となっています。

第十条 使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、
変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、

就業規則の変更が、

労働者の受ける不利益の程度、 ←a,b3

労働条件の変更の必要性、    ←b1
変更後の就業規則の内容の相当性、 ←b2,b6
労働組合等との交渉の状況     ←b4,b5,b6

その他の就業規則の変更に係る事情 ←b3,b5,b6+「等」[若葉]

に照らして合理的なものであるときは、

労働契約の内容である労働条件は、当該変更後の就業規則に定めるところによるものとする。(後略)

(対応(「その他」以外)は、岩出誠(ロア・ユナイテッド法律事務所)を参考)


2●みちのく銀行事件(最1判h12.9.7)

・特定の少数者(この判例では55歳以上)のみ著しい不利益→不利益変更の合理性否定

・多数組合の同意だけではたりず、同意確保のプロセスを含めて立証要


■実務上
・「労働者の受ける不利益の程度」「労働条件の変更の必要性」などは相対的で抽象的
・周知や交渉はかなりクリアにチェックできる

→就業規則の変更による労働条件の変更が反対する労働者をも拘束するか否かは、一部の労働者の極端な不利益を回避しつつ、使用者が職場全体の合意を得るべくどれだけ努力したかによることになるだろう。


■10条:その他留意点

・10条の要件を満たさない不利益変更は効力なし→ex.さかのぼって就業規則改定時点からの未払い賃金支給(不利益変更が賃下げの場合)

・但書:個別の労働契約で合意した部分には、就業規則による労働条件変更は及ばない


■就業規則による労働条件の不利益変更に関する考え方が複雑な道筋をたどる最大の理由は、そもそも就業規則が使用者の一方的な作成・変更によって法令上の効力を持つこと。
ドイツ:日本の就業規則に相当する内容は、その事業所における労働者の代表機関である事業所委員会と使用者との共同決定

→日本も近い将来、同じような仕組みを導入することが、この問題を根本的に解決する王道ではないか。


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2008年02月18日

労働契約の内容の変更−例外(就業規則)(1)

※ 野川 忍『わかりやすい労働契約法』2007 を参考

(労働契約の内容の変更)
第八条[合意原則] 労働者及び使用者は、その合意により、労働契約の内容である労働条件を変更することができる。

(就業規則による労働契約の内容の変更)
第九条  使用者は、労働者と合意することなく、就業規則を変更することにより、労働者の不利益に労働契約の内容である労働条件を変更することはできない。ただし、次条の場合は、この限りでない。

第十条 使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更が、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の就業規則の変更に係る事情に照らして合理的なものであるときは、労働契約の内容である労働条件は、当該変更後の就業規則に定めるところによるものとする。ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の変更によっては変更されない労働条件として合意していた部分については、第十二条に該当する場合を除き、この限りでない。


9条と10条は、条文の表題が2つの条文にかかっている特別な構造(6条&7条 と同様)
=2つの条文は一括して理解すべき


■Q:8条と9条(・10条)の関係は?−本文より

労働契約の内容が合意によらねば変更できないという8条の原則は、その変更が就業規則による場合でも
原則としては、同じなのだ、という確認をしているのが9条

∴合意によらず就業規則の変更によって労働契約内容としての労働条件が変更されることを認める10条は、非常に厳格な要件のもとに解釈されなければならない。

つまり、就業規則の変更により労働条件を変更して、それが合意をしない労働者をも拘束するということはないというのが原則

これは、これまでの職場の実務における「常識」とは必ずしも一致しない原則
 その意味では、9条は大きな意義がある。


■Q:8条と9条の関係は?(2)

8条 合意→変更できる

↑↓?

9条 合意なしに就業規則で労働条件の変更はできない(原則:9条)…次条を除く
 |
 +−例外(10条)


8条は、6条よりもゆるい書き方をしています。


(労働契約の成立)
第六条  労働契約は、労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことについて、労働者及び使用者が合意することによって成立する。

(労働契約の内容の変更)
第八条  労働者及び使用者は、その合意により、労働契約の内容である労働条件を変更することができる。


すなわち


6条 労働契約は、合意により成立する。
8条 合意により、労働契約の内容である労働条件を変更できる。



Q2(未解決)

「する」と「できる」の違いは、どういう意味を持つのか?

=下記2つの意味は、同じなのか?

a.第八条  労働者及び使用者は、その合意により、労働契約の内容である労働条件を変更することができる。
b.合意によらずして労働条件が変更された場合、それは労働契約ではない。


6条は「合意によらず成立したものは労働契約ではない」(対偶)と言い換え可です。

8条も「b=労働契約は、合意によらずして変更できない」といえるのか?


…それに答えたのが9条、ということになります。
すなわち「例外あり」を明示した答えとなっています。

同じように「原則−例外」という組み合わせながら、「6条−7条」と異なる書き方となっているのは、なぜかな?


※法の読み方として、上記(文字通り)が適切かどうか?

指定された以外の方法を禁止する場合でも「〜できる」と書くのが法文の書き方として通常、であれば、上記の説明は根底から覆ることになります。

…というわけで、ぐるぐるループ中。

通常の読み方として「〜できる」がどのような限定なのか? がわかれば… ご教示いただけるとありがたいです。


■「労働契約の内容としての労働条件」と関係を明示しています。(いま気づいたのですが、これは7条も同じですね)


■「合意」が明示のみか、黙示も含むか? については、見解が分かれています。重要な論点となりそうです。


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2008年02月17日

労働契約の成立−例外(就業規則)(2)

※ 野川 忍『わかりやすい労働契約法』2007 を参考

合意原則→合意していないルールは当事者を拘束しない
  but
 職場の秩序が保てない

…Q:どうする?


■秋北バス事件 最大判s43.12.25 →就業規則の変更等に関する判例・裁判例

cf.(
最高裁の判例検索システム、「秋北バス」ヒットなし…なぜ?)

1 就業規則の法的性質
 就業規則は、合理的な労働条件を定めているかぎり、法的規範性が認められる。
(「経営主体と労働者との間の労働条件は、その就業規則による」という事実たる慣習が成立しているとして)

2 就業規則変更の効力(→9条・10条(後述))
 新たな就業規則の作成又は変更によって労働者に不利益な労働条件を一方的に課することは、原則として許されないが、その就業規則が合理的なものであるかぎり、個々の労働者において、これに同意しないことを理由として、その適用を拒否することは許されない

○事実たる慣習 →民法92条(cf.慣習法(Wikipedia)
強行規定に反しないような慣習が契約当事者の間に確立して、それが反復して行われ、双方に「そうしなければならないものなのだ」という認識(=規範意識)が確立している場合には、契約内容を補充する役割を果たす。

民法第92条(任意規定と異なる慣習)
法令中の公の秩序に関しない規定と異なる慣習がある場合において、法律行為の当事者がその慣習による意思を有しているものと認められるときは、その慣習に従う。

あれま。これも民法かい。


■「就業規則の法的性質」に関する判例(その後)

・電電公社帯広局事件(最1判s61.3.13)…就業規則の存在・内容を知っているかor個別的に同意を与えたかを問わず適用
・日立製作所武蔵工場事件(最1判h3.11.28)…就業規則の内容が合理的→労働契約の内容

・フジ興産事件(最2判h15.10.10)…就業規則が法的規範性を持つには、周知手続要


■その後の判例では、焦点が「合理性の判断基準」に移っていく
→こちらについては、9条・10条で詳説


■疑問(著者私見)

○合理性と周知を条件に就業規則の規定を労働契約の内容にする立場に、直ちに賛成はできない
理由:
1.最高裁の統一見解が明らかでない
 ・大法廷の「事実たる慣習」の考え方に対するその後の最高裁の対応がはっきりしない ・上記3判決(電電帯広、日立武蔵、フジ興産)は業務命令と懲戒のみ。配転・出向などの人事異動、賃金や労働時間などの労働条件に関する直接の規定には判断なし

2.なぜ「合意」していない就業規則が「合理的」なら労働契約の内容? という基本問題に答えていない(電電、日立)



○著者私見−制度説

◇[結論1]労働契約となりうる就業規則規定は限定されている。

就業規則の機能…労働者の集団を対象とした「制度」の設定

就業規則が労働契約になる=
 × 就業規則の条項が使用者と労働者の合意となる
 ○ 労働者も制度の適用を受ける一員になる という趣旨で労働契約の内容

∴労働者の集団を対象とした制度の意味ない内容…就業規則に記載しても労働契約の内容といえない

 ex.「正規従業員の地位を契約社員に変更することがある」
  …個々の労働契約を対象とした再契約の予約。就業規則で一律に制度化不可

◇[結論2]合理性…就業規則が労働契約内容となっているといえるための制約原理

下記は「合理的」といえない

・制度として機能していない
(ex.20年前に作成、誰も見たことがない→いきなりひきだして配転命令)

・一部の労働者に過酷・不当に労働者の利益を害する


就業規則の変更等に関する学説等について+著者の立ち位置

判例確立前…法規範説と契約説/定型契約説

判例確立後
(1)契約説における労働者の同意を擬制する説
(2)一定要件下での使用者の労働条件変更権限を端的に肯定する説
(3)契約説における労働者の個別的同意を集団的同意に置きかえる説 ←著者はここ!
(4)一定要件下で使用者による集団的変更解約告知を容認する説
(5)雇用システムへの適合性という視点か判例法を支持する説


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2008年02月16日

労働契約の成立−例外(就業規則)(1)

※ 野川 忍『わかりやすい労働契約法』2007 を参考

(労働契約の成立)

第六条[合意原則]  労働契約は、労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことについて、労働者及び使用者が合意することによって成立する。

第七条  労働者及び使用者が労働契約を締結する場合において、使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させていた場合には、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとする。ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の内容と異なる労働条件を合意していた部分については、第十二条に該当する場合を除き、この限りでない。



■労働契約の締結時に「就業規則=労働条件」になる要件は、2つ:

1.合理的な労働条件

2.周知させていた
    ↑政府案「周知させた」→「させていた」に修正

 →適用タイミングがはっきりする(→図)

本条が適用されるのは、労働契約を締結する時点
=すでに労働契約が締結+就労し始めてから周知された就業規則は対象外!

■8条 vs 9条+10条 と比較して
条文を「文字通り」にたどっているときに、ふっと思った感想ですが:
(できましたら、ご教示・ご指摘をお待ちしています)

文字通りに読むと(=文理解釈?)、
6条と7条が互いに言及せず、たんに並列されているのには、違和感があります。


6条 労働契約は合意で成立する。
(⇔合意によらずして労働契約は成立しない:反対解釈(=対偶))

7条 就業規則+周知させていた →労働契約の内容は就業規則の労働条件による


すなわち

6条 AはBで成立する(⇔B以外でAは成立しない)
7条 AはCで成立する


→ 6条が真なら、7条は偽 …?!


…7条には「労働契約が成立する」とは書いてない ゆえに矛盾しない…のかな?(しかし「労働契約『の内容は』」…って、「成立する」とどう違うの?)

6条 労働契約は合意で成立する

7条 労働契約締結時に就業規則(内容が合理的)を労働者が閲覧できたのなら、[中身を読んで合意した・制度に組み込まれた etc.…むにゃむにゃ とみなして]労働契約の内容は就業規則によるものとする

ということ?

とすると、「むにゃむにゃ」のところに、就業規則の効力をめぐる諸説を、対立を顕在化させないように埋め込んだ、のかな(=どんぶり勘定)…??

…to be continued!


8条 vs 9条+10条 でも、読み方には少し触れてみたいと思います。


■次回は判例法理をご説明します。

→就業規則の変更等に関する判例・裁判例:h16.6.10研究会資料(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/06/s0610-5b.html


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2008年02月15日

労働契約の継続及び終了(3)−解雇

※ 野川 忍『わかりやすい労働契約法』2007 を参考

(解雇)
第十六条  解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。


(旧)労働基準法18条の2です。


●民法上、解雇は辞職と同等

(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)
第627条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。
(2項、3項略)


解雇(=使用者からの解約)の予告期間も、辞職の場合と同様に2週間。

●EU諸国の一部では、解雇を法律で直接制限
 ドイツ…解約告知保護法(解雇制限法)


日本では、解雇事由を法律で制限する一般的規制(=「解雇には正当な理由が必要」を一般的に宣言する立法)なし

 個別法にはあり
  例:労組法…労働組合員・正当な組合活動 を理由とする解雇を不当労働行為として禁止
    均等法…男女差別に基づく解雇を禁止

なぜ?:終身雇用→解雇に特別な立法的手当ての必要性が認識されず

↓but

●解雇に対する考え方の変化 …終身雇用が崩れる
・企業変動のシステムが立法により整備(会社分割・合併・営業譲渡(事業譲渡))
・雇用形態の多様化(パートタイマー・派遣労働の増大)
・スキルアップのための転職
・企業が即戦力を求める(OJTで育てない) …

→雇用の多様化・流動化

→解雇について明確な法的基準が必要 という認識が一般化

→h15 解雇ルールの法制化(労働基準法18条の2)


解雇権濫用法理 →図

…原則不可・例外可/挙証責任も使用者

理由(by野川):
 戦後の雇用社会の変遷(とくに日本の高度成長期)のなかで、
 企業(使用者)と労働者の間に
 取引があったのでは。

 ・経営状況が苦しくなってもできるだけ解雇しない
   そのかわり
 ・強大な人事権


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2008年02月14日

労働契約の継続及び終了(2)−懲戒

※ 野川 忍『わかりやすい労働契約法』2007 を参考

(懲戒)
第十五条  使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする。

●客観的に合理的 →ダイハツ工業事件(東京高判昭和61.5.29)
http://www.jil.go.jp/kikaku-qa/jinji/J07.html


●雇用社会に実態として普及している懲戒制度:
 法的には異質。
  対等な契約当事者間において、一方の当事者だけが他方に懲戒権を行使できることはありえない。

  ・民法上…822条(親→子) ほか:弁護士・医師に関する法律・刑事施設の長
  ・政治団体・民間団体…規約にあり。が、構成メンバーによる民主的決定。他のメンバーの意向を無視して懲戒制度を設け、行使するわけではない


→Q:使用者が懲戒権を行使できるという法的根拠はどこに??


・国鉄札幌運転区事件 最3判s54.10.30:企業の存立の維持と事業の円滑な運営ために、施設などのみならず人的要素についても合理的・合目的的な秩序を作り出し、維持する権限を持つことを認めた。

…労働者は人格を持つ「独立した法的主体」。施設や資産とは異なる。→労働契約を結ぶことで初めて、労働契約の範囲内で所定の義務(企業秩序に従うことを含めた)を負う。

・富士重工事件
  企業秩序を定立・維持する権限と、それを遵守する労働者の義務とは直ちに対向する「権利−義務」の関係にあるのではなく、相互に異なる根拠に基づく。

労働者の企業秩序遵守義務…労働契約の付随義務の一環
→労働者が負う企業秩序遵守義務は、労務提供義務に関連する事業場・業務上の義務に限られる。無条件に使用者の権力に服するわけではない。

…最高裁の「企業秩序論」


●近年:
コンプライアンス・CSR → 就業規則に設けられる懲戒自由も、企業固有の「秩序」を乱したという点に加え、公的な規範・ルールに対する違反行為がより重視される傾向
 …懲戒制度の態様・法的意義も変化する可能性

→15条
・内輪の論理でなく客観的な観点から是認しうる理由
・他の労働者への対処やその企業の過去の慣行からアンフェアでない
ことが要請される。

●・懲戒手続きの適正な執行も重要(適正手続違反で無効:中央林間病院事件 東京地判h8.7.26)
・懲戒事由と懲戒処分は一義的に対応要。別の非違行為を懲戒処分の対象に織り込むことは許されない(山口観光事件 最1判h8.9.26)
・長期間の経過後→合理的理由のない限り権利濫用(ネスレ日本事件 最2判h18.10.6)


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2008年02月13日

労働契約の継続及び終了(1)−人事異動(配置転換・出向・転籍など)

※ 野川 忍『わかりやすい労働契約法』2007 を参考


(出向)
第十四条
 使用者が労働者に出向を命ずることができる場合において、当該出向の命令が、その必要性、対象労働者の選定に係る事情その他の事情に照らして、その権利を濫用したものと認められる場合には、当該命令は、無効とする。



経緯 →表

研究会・労働政策審議会では「人事異動(配置転換(配転)・出向・転籍など)」のルールを作る前提だったが、政府提出法案では出向だけ残った(∵公労使の一致した見解を得ることが困難)

↓さらに

出向の定義(2項)が削除(国会)


出向命令権の所在・権利濫用になる場合 →表


●経緯(出向の定義の削除)

政府案 第2項…「出向契約」を定義
:「労働契約に基づく関係を継続する」という表現によって
 ・転籍or移籍出向 が 労働契約法の「出向」にあたらないことを明示
 ・出向元と出向先の間で出向労働者に関する権利義務を整理することを求める

→実務上は多様な類型の出向があり、削除

研究会・労働政策審議会とも明快な解決を得られず。今後も議論の展開が予想される。


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2008年02月12日

労働契約の継続及び終了 〜「濫用」シリーズ

※ 野川 忍『わかりやすい労働契約法』2007 を参考

第三章 労働契約の継続及び終了

(出向)
第十四条  使用者が労働者に出向を命ずることができる場合において、当該出向の命令が、その必要性、対象労働者の選定に係る事情その他の事情に照らして、その権利を濫用したものと認められる場合には、当該命令は、無効とする。

(懲戒)
第十五条  使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする。

(解雇)
第十六条  解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。

いずれも「濫用→無効」です。

が、違いはあります。
さて、どこでしょう?


……(10分経過)……


[答え]

14条 その権利を濫用したものと認められる場合には
15条 〜と認められない場合は、その権利を濫用したものとして、
16条 〜と認められない場合は、その権利を濫用したものとして、


すなわち、

14条   …原則シロ/例外クロ(濫用時)
15条・16条…原則クロ(=濫用)/例外シロ(客観的に合理的な理由+社会通念上相当 の場合)

出向 と 懲戒・解雇 では、図と地の関係が逆転しています。→こちら


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2008年02月11日

有期労働契約−反復更新の規制

※ 野川 忍『わかりやすい労働契約法』2007 を参考

第四章 期間の定めのある労働契約

第十七条  使用者は、期間の定めのある労働契約について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない。

2  使用者は、期間の定めのある労働契約について、その労働契約により労働者を使用する目的に照らして、必要以上に短い期間を定めることにより、その労働契約を反復して更新することのないよう配慮しなければならない。


■第1項:使用者からの解約を制限(民法628条…労使双方について期間途中での解約を制限)

○国会修正
・政府案「やむを得ない事由がないときは」…労働者側が立証要 のような表現
 →法「やむをえない理由がある場合でなければ」…使用者側が立証要


■2項 …反復更新の規制

労働者側は「雇用継続に対する合理的期待がある場合には更新を拒否できない」にするよう求めたが、最終的には現在の形となった。


○判例法理:下記の根拠で、解雇の法理を類推適用

a.期間の定めのない契約と実質的に異ならない

東芝柳町工場事件(最1判 s49.7.22) →cf.「合理的な意思解釈」(前回 2008.2.10)
…実質において、当事者双方とも、期間は一応2か月と定められてはいるが、いずれかから格別の意思表示がなければ当然更新されるべき労働契約を締結する意思であったものと解するのが相当であり、したがって、本件各労働契約は、期間の満了毎に当然更新を重ねてあたかも期間の定めのない契約と実質的に異ならない状態で存在していた…[=期間の定めの条項にかかわらず、当事者の合理的な意思解釈としては実質的に期間の定めのない契約を締結していた:東京高裁判決h19.11.28より]
→本件各傭止めの意思表示は右のような契約を終了させる趣旨=実質において解雇の意思表示
→本件雇止めの効力の判断に当たっては、その実質にかんがみ、解雇に関する法理を類推すべき


b.雇用継続の期待権(雇用継続の期待に合理性)

日立メディコ事件 最1判s61.12.4
[期間の定めのない労働契約と実質的に異ならない関係が生じたといえない場合でも]傭止めに当っては解雇の法理が適用さるべきである
[この事例では、この基準をたてたうえで「本工を解雇する場合とは合理的な差異あり→人員削減の必要性+配置転換困難の場合にまず臨時員の傭止めを行ったことが不当・不合理とはいえない」と判決]


現在はb.の適用が主流のようです。

・最初の更新が拒否された場合でも(=更新回数の実績が少なくても)解雇の法理の類推適用ありうる(竜神タクシー事件 大阪高裁h3.1.16)


○厚生労働省「基準」との関係

有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準(h15.10.22厚労告357)

(1)契約締結時の明示事項等

(2)雇止めの予告(1年を超えて引き続き労働者を使用+更新しない→少なくとも30日前に予告要)
3回以上更新で予告義務 に改正
h20.1.23「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準の一部を改正する告示(h20厚労告12」公布(施行期日はh20.3.1)(意見:こちら) →2008.1.6 有期雇用契約、3回以上更新で打ち切り予告義務

(3)雇止めの理由の明示(証明書を請求→遅滞なく交付要)

(4)契約期間についての配慮(1年を超えて引き続き労働者を使用時)


○・期間を定めた雇用という形態は本来「期間を定めなければならない理由」がある場合にのみ採用されるものという原則に立ち、「必要以上に短い期間」を設定して「反復更新」することで労働者を不安定な地位に置き、自らはいつでも雇用を切れるようフリーハンドを維持する、という使用者の対応がアンフェアであることを意味…訓示規定としては意義
・具体的に使用者がこの配慮を欠いた場合にどうなるのかは不明(現在同様、判例法理で対応するのでは)


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