2008年09月30日

国民年金、申請免除から「軽減+税で補助」へ?−社会保障審議会

今回提案の「第3の案」 … 既存の免除制度との違いは、

・申請主義ではなく自動的に行う
・満額受け取れる(現在の免除制度は免除の割合に応じて受給額が減少する(一部が国庫負担))

ことのようです。

その他の論点:
・最低加入期間の短縮(25年→10年)…いいんじゃないでしょうか。

・20〜60歳→25歳〜65歳 : ううむ。(65歳までとはきついな)

・育児中の保険料免除(申請→保険料納付済期間):
  厚生年金被保険者以外=第1号被保険者 だよね?
  (厚生年金保険料は育児休業中の免除制度(事業主の申出による)があるから)


年金改革、受給資格「25年」短縮検討 厚労省:2008.9.30 nikkei net
…「全額税方式化」と「最低年金創設」案に加え、低所得者の国民年金保険料を軽減し、軽減分を税で補助する第3の案を新たにまとめた。年金を受けとるのに、25年間保険料を払い続ける必要がある受給資格期間の短縮なども検討する。…

●第3の案の課題:

・自営業者の所得補足が難しい上、多額な費用が必要など:産経 2008.9.29

・保険料の未納は解消できない:nikkei net 2008.9.27


●受給資格緩和・加入期間短縮など…厚労省の年金制度改革案:2008.9.27
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080927-OYT1T00001.htm

…基礎年金の最低保障機能を強化するため、〈1〉低所得者には申請がなくても保険料の軽減措置を適用〈2〉25年間の基礎年金の受給資格期間の短縮〈3〉国民年金の適用年齢見直し――などが柱だ。厚労省が、29日の社会保障審議会年金部会で提示する。

 原案では、現役時代の低所得が理由で国民年金保険料が支払えず、基礎年金を満額受給できない低年金につながっているとの指摘を踏まえ、所得に応じて保険料を自動的に軽減する支援措置の導入を検討する。

 現行制度でも、所得に応じて保険料を軽減する減免措置があるが、加入者が申し出る必要がある。新制度では、こうした「申請主義」を転換し、加入者の所得を把握することで、自動的に減額された保険料を支払えばよい仕組みを設ける。

 また、最低保障年金の創設も選択肢に掲げた。ただ、加入期間に関係なく一定額を給付することの是非などを論点として挙げている。

 基礎年金の受給資格期間の見直しでは、受給資格を得られる最低加入期間である25年の納付期間に満たず、無年金となり、保険料の掛け捨てになっている例も少なくない。このため、最低加入期間を10年程度に短縮し、無理なく年金制度に参加できるようにすることを検討する。

 現在20〜60歳となっている国民年金の適用年齢は、上限を65歳に引き上げたうえで、25歳までは一律納付猶予期間とする。22歳くらいまでは大学在学中などで収入がない人が多いため、国民年金の納付率は20歳代が最も低く、年齢層が上がるにつれて高くなる傾向があるためだ。25歳までは任意で納付が可能とし、納付すれば、基礎年金額の増額にもつながるようにする。

 一方、原案は少子化対策として、育児中の一定期間、保険料免除制度の検討も盛り込んだ。夫婦の経済的な負担を緩和するため、申請に基づいて保険料を免除し、保険料納付済み期間として取り扱う。



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2008年09月28日

一事不再理 と 海外の法制度

外国の事件は「一事不再理の対象外」とはいえない



「共謀」については

構成要件が異なる(米のほうが、罪と認められる範囲が広い)
→「同一の罪」ではない
→「一事不再理」にあたらない

→審理します!

ということですね。(「殺人罪」は「一致→一事不再理に該当」とのこと)

罪名は同じでも、
罪の範囲は一般的に各国で異なると思うので、
国をまたいだ場合、
今後は「一事不再理」になるケースのほうが、稀になる、ということでしょうか。


社会保険諸法令ではありませんが、「へー、こんな発想するんだ」ということで
とりあげてみました。


■三浦元社長:共謀罪での訴追は有効…ロス事件で郡地裁:2008.9.27 毎日
http://mainichi.jp/select/world/news/20080927k0000e040053000c.html

…ロサンゼルス郡地裁は26日、殺人容疑の逮捕状を無効、殺人の共謀罪での訴追を有効とする決定を下した。
 サイパンの最高裁は今月、三浦元社長が出した人身保護請求を棄却した。…

 バンシックレン裁判官は決定で、「三浦元社長は日本で犯罪とされていない『殺人の共謀罪』では、有罪にも無罪にもなっていない」と指摘。日本で審理された共謀共同正犯と構成要件が異なることを立証した検察側の主張を採用し、「一事不再理」の規定に反しないとの判断を示した。

 一方、殺人罪については、外国で確定した事件を「一事不再理」の対象外とした05年施行のカリフォルニア州改正刑法を、03年に日本で無罪が確定した三浦元社長に適用することについて「米憲法で禁じられた遡及(そきゅう)処罰に当たる」と除外理由を説明した。…


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posted by 若葉 at 11:08| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月26日

「3ヶ月」区切りによる正規雇用逃れに指導を強化−厚労省

法の網をくぐろうとする動きを予測し、先手を打っています。

より根本的な方法として、
・「3ヶ月」を伸ばす
・期間の定めのない雇用申し込みを義務づける
等も考えられます。


派遣先は、…同一の業務([26業務を]除く)について、派遣元事業主から[原則1年・最長3年]を超える期間継続して労働者派遣の役務の提供を受けてはならない。
(派遣法40条の2第1項)


派遣先が、直前の労働者派遣終了後、新たな労働者派遣との間が3カ月以内→継続的な派遣とみなす(派遣先指針第2の14(3))

派遣受入期間制限の運用について: p3参照




製造業派遣「正規雇用逃れ」への指導を強化 厚労省:2008.9.26 asahi.com
http://www.asahi.com/job/news/TKY200809250342.html

…通達では、派遣を3年間受け入れたあとは、正社員や期間工などの直接雇用にするか、請負契約に切り替えるように要請する。

 特に、派遣会社が主導して、同一の派遣労働者を一時的な直接雇用を経て再び派遣に戻した場合は、職業安定法で禁止されている「労働者供給」にあたる可能性が高い、と初めて明記する。

 また、請負に切り替えてもメーカー側が仕事の指示を直接、請負労働者に出すと偽装請負になるため、あらためて注意を促す。

 労働者派遣法では、派遣が正社員を代替しないよう、一部の業務を除いて同じ仕事に派遣を3年以上使うことを禁じている。厚労省は指針で「派遣終了後、新たな派遣を受け入れるまでの期間が3カ月以内の場合、継続的な派遣とみなす」と定めている。

 派遣会社のなかには、この指針を逆手に取り、派遣期間の終了後、派遣先にいったん直接雇用させて、3カ月を超えた後に再び派遣に戻すことで、法の網を逃れようとする動きがある。同省はこうした行為を取り締まる方針だ。…


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posted by 若葉 at 10:09| Comment(2) | TrackBack(0) | 労働 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月25日

ジョブカード:職能のオープン評価へ

日経夕刊で「ジョブカード」についての連載が始まりました。

うがった見方をすれば「低調 → テコ入れ」と見ることも可能ですが、

(→ジョブカード交付、1万3000件 滑り出しは低調:2008.9.9nikkei net)
http://woman.nikkei.co.jp/career/news/article.aspx?id=20080910ax006b1


イメージが漠然としていたところが、よくわかりました。

(職務経歴書のようなものだと思っていたら…

訓練内容を逐一、具体的に記載するのかな?)


自分が実物を見る機会は、いつ来るのでしょうか。


●職育の明日 仕事力はぐくむ人々−企業の力を借りて(1):2008.9.22 日経夕刊

 ジョブカードは最低賃金引き上げ策などと並び、大田[前経済財政担当相 大田弘子]が在任中に力を入れた「成長力底上げ戦略」の目玉だ。十分な職業能力を持たないフリーター(2007年で181万人)らを企業が一時的に受け入れ、職能を育てる。教育内容はカードに記され、彼らが職を探すときの武器になる−。門外不出だった民間企業の訓練ノウハウを、第三者が利用できる点が新しい。

・07年の正月ごろ注目 …英国の職能資格制度「NVQ」を参考

・厚生労働省は大田らの構想と似た「実践型人材養成システム」(主に新卒者への適用を想定)を始めようとしていた。→フリーターや母子家庭の母親も訓練対象とする「有期実習型」のコースを加え、この二つを中心にジョブカードシステムをつくった


●同シリーズ(2):2008.9.24 日経夕刊

・「…ICカードに職能を記録するシステムかと思った」。実際のジョブカードはA4判数枚の紙からなるファイル

・「厚労省が求めるプログラムの内容が訓練時間に比べてかなり高度だ」
ビジネスマナーの基礎から教える必要性[受け入れ企業側の指摘]←→厚労省は「即戦力」の早期育成にこだわった。

・「修了者を何人ぐらい採れるのか」と、それとなく聞かれたことにも違和感 →「雇用の縛りをつけたらジョブカードは普及しない」と指摘

・厚労省側の蓄積が生きた面もある。
ex.教育カリキュラムや評価シートには、他社に通じる汎用性が必要 →中央職業能力開発協会などの職業能力評価基準を基本

・第1陣…今年3月〜8月(男性12人、女性4人)
「6カ月で身に付き、世の中にニーズがある職務を選んだ。研修生は思っていた以上に前向きで、受け入れた職場側も教えるために作業手順や知識の棚卸しをするなど効果が大きかった」…
…「今は…研修先の企業名の方が労働市場で意味を持つかもしれないが、職能そのものが評価される時代が来るだろう。来年以降、一社でも多い企業がジョブカードに参加してほしい」


●同シリーズ (3):2008.9.25 日経夕刊

「労働市場に職能がオープンに評価される流れができれば、勝ち組と負け組の論議を超えて、労使双方に公平感や納得感が高まるはず」

→業界ごとに「職業能力評価基準」をまとめ、インターネットに公開(正社員向け)
 http://www.hyouka.javada.or.jp/ 中央職業能力開発協会

→ジョブカード用(フリーター・就業経験浅い女性向け)は内容を7-8割に絞る

・「中小企業で使うには項目が細か過ぎる」との声も聞こえ始めた中、労働市場にどんな動きが出るか?


■経緯:

・2007.7.24 ジョブカード−国が職歴証明へ
http://trying.seesaa.net/article/49064697.html

・ジョブカードに中高年版を導入、厚労省方針:2008.9.9 nikkei net
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080909AT3S0801O08092008.html


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posted by 若葉 at 20:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 雇用 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月24日

「食の安全」に縦割りの限界:迅速+一体的な対策を

縦割り行政の弊害は、ここ数年に指摘され始めたことではありません。

「消費者庁」をつくるのなら、その調整をメインにしてほしいな、というのが希望です。

●「食の安全」行政に壁 縦割り組織、対応後手に:2008.9.24 nikkei.net
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080924AT3S2300D23092008.html

…「これでは何のためにいるのかわからない」。22日に内閣府で開いた「事故米穀の不正規流通問題に関する有識者会議」。野田聖子消費者行政担当相のもとで事故米問題の原因などを検証する会合だったが、政府が同日発表した対応策に同会議の主張が反映されず、委員の1人はいらだちを隠さなかった。


●2008.9.24 日経 より

消費者庁 を先取りする形で内閣府が陣頭指揮を取ったが…

食品安全行政は

・コメの輸入・流通を管轄する農水省
・検疫…厚生労働省
・消費者問題…内閣府


・汚染米問題で、実際に大半の対策をつめたのは農水省

・情報開示…形式的に一元化→開示が遅れる弊害

・検疫体制 …
  強化すべき(有識者会議) vs 50%実施済み(厚労省)[汚染米]
  食品衛生法の検査対象外[メラミン]



☆消費者庁が発足したとしても、事故発生時の情報の集約・提供や表示への対応が中心になると見られ、安全確保の直接的な業務は農水省・厚労省が行うことに変わりはない

☆効率的・実効的な検査・検疫体制が必要(人員増では限界)



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posted by 若葉 at 10:53| Comment(2) | TrackBack(0) | 行政 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月23日

男女間の賃金格差レポート

厚労省では
「男女間の賃金格差問題に関する研究会」報告(2002.11)にもとづき、
「男女間の賃金格差解消のための賃金管理及び雇用管理改善方策に係るガイドライン」を作成するとともに、
賃金格差の現状や縮小の進捗状況を継続的にフォローアップしているとのことです。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/04/h0422-2.html


その報告が出ました。

「男女間賃金格差は人事制度の運用や業務の与え方の積み重ね(=先例?)・配置のありかたに起因」という指摘は、うなずけます。

後半では、立場(経営者・男性・女性)ごとの意識調査も行っています。

1986年から20年にわたって調査をしていますが、2006年になって現れた新しい傾向があるようです。


男女間の賃金格差レポート:2008.9
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/seisaku09/pdf/01.pdf

・長期的に縮小傾向[2005,2006年に拡大が見られる→p2図表1]だが
 国際的に見て格差は大きい

・賃金格差の要因…
  階層(部長、課長、係長などの役職の差)が最大。
  勤続年数の差・家族手当などの手当も影響

  [勤続15-29年層で格差が大。
  2006年は勤続9年以下の層へも格差拡大:女性の有期雇用の増加が考えられる]

  [業種ごとに異なる傾向(こちらも2006年には変化が見られる)]

・男女間賃金格差は多くの場合、賃金制度そのものよりは
  人事評価を含めた賃金制度の運用・
  職場における業務の与え方の積み重ね・配置のあり方 等、
 雇用管理面の問題(=賃金制度以外)に起因


●上記レポートの詳細は…
男女間賃金格差の規定要因及びその変化(2000−2006) 概要
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/09/dl/s0919-4b.pdf


■この調査の報告も含めて…
第2回「変化する賃金・雇用制度の下における男女間賃金格差に関する研究会」議事次第:h20.9.19
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/09/s0919-4.html

既存の結果をふまえ、
「女性従業員の活用をめざした賃金・雇用管理の検討のための基礎調査」を行います。(h20.8.22回収)


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posted by 若葉 at 13:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 男女均等 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月22日

ストレスチェックと健康診断をリンク

プライバシー管理の面で懸念がありえますが、
健康診断とストレスチェックを連動させる方法は、社員の健康を把握する手段として有効なのではと思います。

今後はグループに水平展開するそうですね。

オリジナルの試みが効果を挙げているようです。


産業医は以前は内科医が多かったが、今後は精神の専門家にシフトするであろうという予測を聞いたことがあります。


■リコー CSRレポート より
http://www.ricoh.co.jp/csr/report/pdf2008/37-38.pdf

●長時間残業者健康管理システム:

毎月自動的に抽出した長時間残業の対象者にセルフチェック票を送り、対象者がパソコン上で質問項目に答えることで、身体やメンタルな面での健康状態が自動判定されます。そして本人が希望した場合は、産業医との面接を実施します。仮に本人が面接を希望しない場合でも、月90時間(2007 年度の基準)を超える残業をした対象者は、産業医や上司の判断で面接実施するよう促し、社員の健康管理をサポートしています。

→面接希望者の実施率100%を、システム稼働後、ほぼ達成


●メンタルヘルス対策
・全組織職に対しe-ラーニングでの基礎教育とロールプレーを含む実践教育を実施。当初計画1,200名に対し、追加申し込みが多数あり1,424名が受講。

・全事業所の社員に対しストレスチェックを実施し、医療職による個人フォロー、並びに職場改善活動(3事業所)を実施


リコー、心と体の健診を連携 主要事業所に産業医:2008.9.22 日経

●2007年〜
・全社員を対象にアンケートで「ストレスチェック」を実施。ストレスが高いとみられる社員には産業医が面談し、専門医を紹介する制度を導入
・管理職にはeラーニングなどで、心の悩みを持つ部下への対応法を指導


社員にも好評/健康診断との検査結果の擦り合わせを求める声


・早ければ09年度にもストレスチェックと健康診断を同時期に実施し、検査結果の関連性の診断シートを社員に提示

・産業医はこれまで非常勤が中心だったが、全国の主要な事業所に8人の常勤医を置く

・リコーグループ全体でも同様の取り組みを広げる方針


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posted by 若葉 at 10:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 安全衛生・労災 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月20日

後期高齢者医療制度、代替制度を検討−厚労相

自分としては、下記の方法で、団塊世代の人口増による負担増を乗り切るのがベストと考えます。

→2008.6.25 医療保険に積立方式導入の提言:財務省総合政策研究所
http://trying.seesaa.net/article/101492086.html


後期高齢者医療制度、厚労相が「代替制度を検討」:2008.9.20 nikkei.net
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20080920AT3S1902K19092008.html

 舛添要一厚生労働相は19日夜、東京都内で記者団に対し、「後期高齢者医療制度(長寿医療制度)に代わる新しい医療制度を創設する」との方針を明らかにした。対象者を「75歳」という年齢で線引きしないことや、年金からの保険料天引きを強制しないよう設計するのが特徴。10月15日の保険料天引き拡大や次期衆院選が近づくなか、批判の強い制度を見直すことで国民の支持を取り付ける狙いがあるとみられる。

 新医療制度は政府・与党で1年程度かけて議論する。(1)年齢のみで対象者を区分しない(2)年金からの保険料天引きを強制しない(3)世代間の反目を助長しない仕組みを財源などで工夫する――という3原則に基づいて制度を設計する。

 具体的な仕組みとして例えば、財政余力のある企業の健康保険組合が現役労働者だけでなくOBまで面倒をみる仕組みを選択肢として選べるようにすることを挙げた。現行制度では75歳以上の高齢者はすべて後期高齢者医療制度に加入する仕組みとなっている。



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posted by 若葉 at 09:48| Comment(2) | TrackBack(0) | 医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月19日

短期派遣に例外18業務−労政審、原案大筋了承:その他の改正点もあり

短期派遣、18業務認める:2008.9.19 日経

厚生労働省は18日、労働政策審議会の部会を開き、秘書や研究開発など18業務の短期派遣を例外的に認める内容の原案を大筋で了承した。24日に報告書をまとめる。厚労省は建議をもとに労働者派遣法の改正案を作成する。


次回が第122回労働政策審議会職業安定分科会労働力需給制度部会(2008.9.24)になります。
傍聴は抽選があるとのこと、申し込みがかなり多そうですね。


政令26業務:派遣法施行令第4条(労働者派遣の役務の提供を受ける期間の制限を受けない)

→9.12原案…18業務に (→詳細
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/09/dl/s0912-3a.pdf


■日雇い派遣ポジティブリスト化のほかにも、いろいろあるようです。

:報告書の概要:2008.9.12 連合
http://www.jtuc-rengo.or.jp/roudou/seido/haken/news/20080912.html

・日雇い派遣を原則禁止・例外をポジティブリスト化

・登録型派遣で1年以上勤務する者…希望を踏まえた上で、常用型派遣への移行等のための措置を派遣元の努力義務とする

・派遣労働者の賃金決定に派遣先の同種の労働者の賃金を考慮要素の1つとする

・派遣労働者の賃金、派遣料金、マージン率等の情報公開を派遣元の義務とする

・期間の定めのない雇用契約の派遣労働者について、雇用契約申込義務を適用除外とするとともに、特定を目的とする行為を可能とする
 [←期間の定めのない雇用契約の派遣労働者 って、いるの?!/この提案は、存在そのものに、ちょっとびっくりしました。 + 意味が…よくわからん??]

・グループ企業への派遣人員割合を8割以下とする

・適用除外業務への派遣、期間制限違反、無許可・無届派遣、偽装請負の場合
→行政が派遣先に、賃金・雇用契約期間について従前以上の条件で雇用契約を申し込むことを勧告できる

など。

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○18業務の詳細 →こちら
posted by 若葉 at 12:27| Comment(2) | TrackBack(0) | 労働 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月18日

AIG関連投信、解約停止/リーマン破綻も広範囲に影響

解約停止 というのが、こわいところです。
資金を引き上げられなくなってしまいます。

「指数の騰落率に価格が連動する債券」について「適正な時価が取得できない」ので、一時的にとめているようです。(=「会社がつぶれた→資金が帰ってこない!」等ではなさそう)

いずれにせよ「流動性」に要注意です。


野村アセットなどが新規契約・解約停止 AIG関連の投信:2008.9.18 nikkei net
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080918AT2C1701X17092008.html

 野村アセットマネジメントは17日、「コモディティ投信」など3本の公募投資信託の新規契約と解約の申し込みを当面の間停止すると発表した。米保険大手のアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の関連会社が発行する指数連動債券を40―50%組み入れており、金融市場の混乱で債券の値付けができなくなったため。

 住信アセットマネジメントも同様の仕組み債を約70%組み入れた「コモディティ・オープン」の新規契約・解約の申し込みを停止した。AIGが米政府の管理下に入った影響が、日本の個人投資家にも広がり始めた。


詳細:
→AIG商品指数連動のコモディティ投信、設定解約の受付を中止:2008.9.17 ロイター
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-33803320080917

…運用各社の開示によると、これらコモディティ投信は指数の騰落率に価格が連動する債券に投資をしているが、リーマンの破たんを発端とした米国金融市場の混乱およびAIGに対する信用不安拡大などの影響から、指数連動債の適正な時価が取得できない状況にあり、新規の債券の購入や売却ができない事態となっている。
 このため16日からのファンドの買い付けおよび解約の受付が止まっている。…[ある投資会社は]「投資者の投資判断に誤解を与えることを避けるため、17日付の基準価格は公表しない」…18日以降の基準価額公表についても「現時点(17日時点)で未定」としている。[他社も同様]…


■他にも影響:

・リーマン日本法人が再生法申請 資産保全で懸命の攻防−経営陣と金融庁 流出防止、米に先手:2008.9.18 日経

「RING FENCE(囲い込み)」…経営破たん後、米リーマンの海外子会社の保有資産をめぐり、米国と日本など進出国の間でどちらが占有できるか争いが起きる可能性があった。
→金融庁は権限をフル稼働し、矢継ぎ早に対応
  米持ち株会社の破産法申請の数時間後、国内資産の「保有命令」を発動。深夜には15-26日まで12日間の業務停止
(日本の民事再生法は裁判所が手続き開始を決めるまで1週間程度→その時間差を「処分」で埋める必要があった))


・国債1287億円発行できず リーマン破綻余波:2008.9.18 nikkei.net
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080918AT3S1702R17092008.html
…日本法人のリーマン・ブラザーズ証券が落札した2年物国債と政府短期証券(FB)について、落札代金が期日の16日までに払い込まれなかったためだ。…2年債で約817億円、FBで約470億円が未発行となる。
 22日に払込期日を迎える5年債と10年債でも同社が一部を落札しており、国債発行へのリーマン破綻の影響は広がる可能性が大きい。債券市場では「未発行による一時的な歳入欠陥が2500億円程度に達する可能性がある」との見方も出ている。



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posted by 若葉 at 11:23| Comment(2) | TrackBack(0) | 金融・経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月17日

雇用・能力開発機構を職業訓練に限り存続方針−厚労省

方針が変わったのか?!と思ったのですが
「有識者会議 vs 厚労省」の2つの立場の主張が出そろった、ということですね。

3つの機能のうち「職業訓練に限って残す」は一致しており、
だれが分担するか、すなわち

・機構を存続させて残すか(厚労省)
・自治体に渡すか(有識者会議)

が対立しているわけです。

厚労省は「国が責任を持たねば」と述べていますので、
その理由が今後公開されるのでしょう。

本当に地方に任せると弊害が出るのか。
既得権維持の部分はないのか。

「年末までに改革案」とのことなので、厚労省に対する有識者会議からの応答も含め、今後も紆余曲折が予想されます。


・能力開発機構、業務縮小で存続 厚労省方針:2008.9.16 nikkei net
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080916AT3S1601U16092008.html

 厚生労働省は16日、雇用・能力開発機構のあり方を議論する会議を開き、機構の存続を視野に業務を職業訓練関連に絞って縮小していく方針を決めた。一方、政府の「行政減量・効率化有識者会議」は17日に同機構の解体案をまとめる予定で、政府内で同機構の存廃を巡って見解が真っ向から対立する事態が予想される。

 会議の冒頭、舛添要一厚労相は「年末までに、国民の納得を得られるような改革案を作成してもらいたい」と指示。座長案は「国が責任をもって実施する事業組織の業務は原則として職業訓練関連」と明記し、機構の存続を打ち出した。そのうえで組織をゼロから見直す方針も示した。

 機構の実施すべき具体的な業務としては「雇用の安全網」としての職業訓練のほか、中小ものづくり企業の基幹労働者の育成、指導員の再訓練などを盛り込んだ。


■「分権(権限委譲)」は他省庁でも、あまり望んでいないのかな?

国の出先機関の業務見直し、「現状維持」9割 分権委:2008.9.17 nikkei.net
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080917AT3S1601W16092008.html


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2008年09月16日

力士の解雇

「寄付行為」は株式会社でいえば「定款」にあたるものであり(相撲協会は「公益法人」)、労働条件についての判断には就業規則の参照が必要

…と思ったのですが、どうも「就業規則」ってないのかな?


■一般論として、懲戒解雇については、下記の流れで判断します。


1.就業規則の解雇事由に列挙されているか?

 →No:不可

 →Yes:

   →2.客観的に合理的・社会通念上相当 といえるか?
     (合理性:行為の性質・態様・その他の事情で判断)

     +・平等性(同様の先例の場合に懲戒していない→×)
      ・適正手続(ex.指導を何度も行ったが改善しないと判断 など) etc.


記事だけで判断すれば、1,2いずれも「確実にYes」といえるか? は微妙ですね。

司法判断が出れば、解雇権濫用法理の裁判例が1つ増えることになるでしょう。
(論点として、何が追加されるのかな?)


■外国人力士どう向き合う、ルール作り待ったなし:2008.9.15 日経

… 元若ノ鵬は、角界からの追放にあたる「解雇」処分を「過去の例と比べて厳しすぎる」として処分取り消しを求めて提訴し、元露鵬と元白露山の兄弟も同様の考え。仮に法廷闘争となった場合、逮捕されていない元露鵬と元白露山のケースは、「法律を犯していないのに解雇するのは不当」との司法判断が下されないとも限らない。

 協会側は解雇の理由を「尿検査で陽性が出たこと」としか、公式には説明していない。角界の憲法である「寄付行為」に「力士は相撲道に精進する」などと書かれているのを基にした判断だが、明確な基準はなく、「露鵬と白露山は、最初からちゃんと謝っていれば出場停止で済んだのに」と漏らす理事もいる。そもそも尿検査は今回が初。来年導入予定のドーピング検査の実施方法や罰則規定もこれからだ。

 昨年、時津風部屋の若い力士が暴行で死亡した事件では、前親方が「協会の信頼を著しく損ねた」という理由で解雇された。それと大麻騒動が同じ処分で妥当なのか、と指摘する声もある。時津風部屋の犯行にかかわったとされる日本人の兄弟子3人が有罪の確定までは解雇にならない点も、外国人に厳しいという印象を与えている。

… 現在、外国人力士は718人中57人(全体の約8%)。…最初の試用期間を半年以上置いて性格等を見定めた後は、教習所での授業や薬物検査といった大事な場面で通訳をつける配慮も必要だろう。
…グローバル化の中で、受け入れに関する明確なルール作りを怠ると、落とし穴にはまる。…習慣も価値観も違う外国人とどう向き合うか、腰を据えて取り組まねばならない。



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2008年09月15日

野川先生の講義


わかりやすい労働契約法

わかりやすい労働契約法

野川 忍

2007/12 商事法務 ISBN-13: 978-4785714970



本筋を掘り下げてかみくだいた、わかりやすい講義でした。

聴衆とのキャッチボールが上手で、ほとんど緊張を感じませんでした(←失礼か?!)

野川先生 および 主催者の方に、御礼申し上げます。
ありがとうございました。
また聴いてみたい授業です。


■本の内容+そこから考えたこと を、こちらにまとめてみました。

→「労働契約法」カテゴリ
http://trying.seesaa.net/category/4679677-1.html



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posted by 若葉 at 08:15| Comment(0) | TrackBack(1) | 労働契約法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月14日

労組が子供向け「ものづくり教室」

自分が学生だった頃に比べて、「職業」を教育の中で意識させるタイミングは早くなっていると感じます。

自分の仕事を具体的に紹介して興味を持ってもらう活動が広がっているのは、望ましいことだと思います。


労組が「ものづくり教室」計画 小中高校生対象に:2008.9.13 共同通信
http://www.47news.jp/CN/200809/CN2008091301000365.html

 子どものころから「ものづくり」に興味を持ってもらい、将来の人材確保につなげようと、機械、金属などの中小企業の労働組合でつくる産別労組「JAM」(38万1000人)が、小中高校生に製造業の現場に触れてもらう「ものづくり教室」を計画している。

 JAM傘下の約300の組合と、各地の教育委員会に協力を要請。工業高校の生徒が製造工程を実際に体験する「インターンシップ」や、小中学生による工場見学を年明け以降にも本格的に始めたい意向だ。

 機械や金属の中小企業は、新たに就職してくる若者が年々減少。派遣など非正規労働者の増加もあり、人材確保と技能伝承が大きな課題となっている。

 JAMの市川佳子政策・政治グループ長は「家庭や学校では、ホワイトカラーへの就職を奨励する傾向が強いが、経営のしっかりした、ものづくりの中小企業も見直してほしい」と話している。


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posted by 若葉 at 12:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 雇用 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月13日

最低賃金700円突破・平均16円up

記事を見ていて思ったのですが、最低賃金の平均は、加重平均で見るのか(=人口の多い地域の値が強く反映される)。

制度上も変更がいろいろあります。チェックが必要ですね。
→2008.5.16エントリ
http://trying.seesaa.net/article/96886593.html

↑「適用除外を廃止し、減額特例(減額した最低賃金を適用)とする」が抜けてました。
(障害・試用期間・職業訓練・軽易な業務・断続的労働 で 許可を受けたもの)


■最賃時給初めて700円突破 引き上げ額平均16円:2008.9.12 共同通信
http://www.47news.jp/CN/200809/CN2008091201000256.html

 厚生労働省が12日発表した2008年度地域別最低賃金の地方審議会の答申状況によると、都道府県ごとの引き上げ幅は時給で7−30円となった。

 この結果、最低賃金の全国加重平均は前年度より16円高い時給703円で、初めて700円を突破。引き上げ額も、中央最低賃金審議会が今年8月に示した目安(15円)[2008.8.6]を上回った。

 最低賃金が生活保護水準を下回る「逆転」の解消を促す改正最低賃金法の施行に加え、物価上昇への配慮などが、大幅な引き上げにつながったようだ。

 最低賃金が最も高い都道府県は、東京都と神奈川県で766円。一方、最も低いのは宮崎、鹿児島、沖縄の3県で、627円だった。

 引き上げ幅が最も大きいのは神奈川県の30円で、東京都の27円が続いた。いずれも最低賃金が生活保護を下回っており、大幅アップとなった。引き上げ幅が最も小さいのは徳島の7円だった。


最低賃金、初の700円台 平均16円上げ、15年ぶり大幅改定:2008.9.12 nikkei net
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080912AT3S1202E12092008.html

…時給の引き上げ額は全国平均で16円と1993年度の18円以来、15年ぶりの大幅な引き上げとなった。…新しい賃金は 11月上旬までに適用される予定だ。…
東京都や大阪府など12都道府県で生活保護制度による給付が最低賃金を上回り、「働く貧困層(ワーキングプア)を定着させる」「労働者の働く意欲を失わせる」との批判が労働界や野党を中心に強まっていた。


■現在の制度

平成20年7月1日から最低賃金法が変わりました/Q&A
http://www2.mhlw.go.jp/topics/seido/kijunkyoku/minimum/dl/01-1.pdf

地域別最低賃金・産業別最低賃金
http://www2.mhlw.go.jp/topics/seido/kijunkyoku/minimum/minimum-01.htm


■経緯

2007.11.27 労働契約法案・最低賃金法案、参院での動向
http://trying.seesaa.net/article/69611999.html

最低賃金法の改正について[平成19年12月5日公布]
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/saiteichingin02/index.html

2008.5.16 最低賃金の中長期引き上げ、労使平行線−6月に合意目指す:成長力底上げ会議
http://trying.seesaa.net/article/96886593.html

2008.6.11 最低賃金の目標=高卒初任給(小規模企業・女性):円卓会議の政府原案
http://trying.seesaa.net/article/100151860.html

2008.6.21 最低賃金「高卒初任給並み」で合意−金額(基準の企業規模)決まらず:政労使の円卓会議
http://trying.seesaa.net/article/101183963.html

2008.7.10 最低賃金をめぐる合意が難航−中央最低賃金審議会
http://trying.seesaa.net/article/102565748.html


平成20年度地域別最低賃金額改定の目安について:中央最低賃金審議会 答申 2008.8.6
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/08/s0806-8.html

2008.9.1 都道府県別最低賃金、答申が続く
http://trying.seesaa.net/article/105826443.html


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posted by 若葉 at 21:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 労働 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月12日

合併時に企業年金資産を別管理、可能に

合併によってどんぶり勘定になることを防ごうということで、妥当(というか必要)な改正かなと思います。
だいぶ前から要望が寄せられていたのでしょうか?


厚労省、年金資産の区分管理容認:2008.9.12 nikkei net
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080911AT3S1102511092008.html

 厚生労働省は企業が合併した際などに年金資産を管理しやすくするため11日付で、厚生年金基金や確定給付企業年金の資産の区分管理を認めるよう省令を改正した。合併にあたって会社ごとに給付設計や脱退率など加入者特性が異なるのに、すべての従業員が積み立て不足のある会社の分も一律に負担するのは不公平との不満に対応する。

 これまで企業の合併時には、両社の厚生年金基金や確定給付企業年金の年金資産は一つのものとして管理する必要があった。積み立て不足の多寡に関係なく、合併で発足した新会社が不足分の穴埋めをすることを義務づけられていた。

 今回可能になった区分管理では、積み立て不足がある旧会社側の従業員だけが特別掛け金を拠出することになる。逆に剰余金がある場合にはそれぞれの会社ごとの区分で積み立てることを認める。


■条文:

厚生年金基金規則及び確定給付企業年金法施行規則の一部を改正する省令(厚生労働141):官報 平成20年9月11日付(本紙 第4912号)より
http://kanpou.npb.go.jp/20080911/20080911h04912/20080911h049120001f.html


●変更箇所:

・厚生年金基金規則

(設立事業所の減少に係る掛金の一括徴収)
第三十二条の三の二  法第百三十八条第五項 の厚生労働省令で定める計算方法は、次のいずれかの方法とする。

4号[追加] その他厚生労働大臣が定めるところにより計算した額とする方法(厚生労働大臣が定める場合に限る)
(2〜4項略)

(解散時の掛け金の一括徴収)第32条の3の3[追加] 32条の3の2第1項第4号の場合の法138条6項の掛金額計算方法…大臣の定める方法

(上場株式による掛金の納付)第三十二条の三の三→第32条の3の4(以下1つずつ番号up)


・確定給付企業年金法施行規則

 第七章 確定給付企業年金間の移行等(第88条−第96条)を「第87条の2〜」に変更
 87条の2 を追加
 88条1項に4号を追加
 98条の2 を追加
[よくわかりませんが、厚生年金基金規則と同様「その他厚生労働大臣の定める方法」を追加したのかなと思います]


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posted by 若葉 at 10:14| Comment(2) | TrackBack(0) | DC・年金 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月11日

世界最大の加速器が始動

今日のグーグルの絵はいったい…??

世界最大の粒子加速器が始動:2008.9.10 AFP

質量の謎に迫る 超大型加速器、10日始動:2008.9.11 asahi.com
http://www.asahi.com/science/update/0909/TKY200809090183.html
生まれたばかりの宇宙の状態を地上に再現し、「物質に質量があるのはなぜか」など現代物理学に残された謎の解明が期待される世界最強・最大の粒子加速器が10日、ジュネーブ郊外で始動する。
…宇宙誕生時の大爆発ビッグバンから1兆分の1秒後の超高温・超高圧状態を再現する。



●この装置については、実験の過程で小さなブラックホールが作り出され、地球を飲み込んでしまうとの懸念も一部で出ていた。ロイター 2008.9.11


ひゃー!
マイクル・クライトンの世界ですね。


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posted by 若葉 at 11:30| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

計画も行政訴訟の対象−最高裁、判例変更

「大法廷」に注目してください。

既存の最高裁判断を変更する可能性がある場合に開かれる、きわめて重要な裁判となります。

労働裁判では、三菱樹脂事件・秋北バス事件が「大法廷判決」です。(ほかにはなかったと思います:要確認)


→2007.12.6 青写真も行政訴訟の対象へ?−最高裁判例、見直しの気配
http://trying.seesaa.net/archives/20071206-1.html


■計画段階でも提訴認める 区画整理事業で最高裁(1/2ページ):2008.9.10 asahi.com
http://www.asahi.com/national/update/0911/TKY200809100312.html

 土地区画整理事業をとめたいと思った住民は、本格着手前の計画段階でも自治体などを相手に裁判を起こすことができる。最高裁大法廷(裁判長・島田仁郎(にろう)長官)は10日、このように判断し、42年ぶりに判例を変更した。この時点で訴えを認めなければ事業が進んでしまい、住民側が勝訴しても救済が困難になるという初判断を示した。

 判決が言い渡されたのは、浜松市の遠州鉄道上島駅周辺の区画整理事業について04年2月に起こされた訴訟。対象地域の地権者らが計画決定の取り消しを求めることができるかどうかが争点だった。

 最高裁は判決で「事業が進んでからの訴えしか認めなければ、その間に工事が進み、違法性の主張が認められても権利救済が十分に果たせない」と指摘。計画決定の段階で、取り消しを求める訴訟の対象と認めるべきだとした。15人の裁判官全員が一致した結論。訴えを門前払いした一、二審判決を破棄し、審理を静岡地裁に差し戻した。

 国土交通省によると、土地区画整理事業は全国で約1300件が進行中で、このうち約90件で訴訟になっている。今回の判決は、こうした訴訟や、再開発事業をめぐる争いにも影響を与えそうだ。

 土地区画整理の事業計画については最高裁が66年、「特定の個人に向けられた具体的な処分とは著しく異なり、いわば事業の『青写真』に過ぎない」と判断。計画の決定だけではなく、事業対象の宅地を別の場所に移す段階に至らないと、取り消し訴訟の対象にならないとしていた。
[区画整理事業設計等無効確認請求(青写真訴訟) 最大判 s41.2.23]

 これに対し、この日の最高裁判決は、計画が決定されると特段の事情がない限り、それに沿って事業が進められ、住民らの宅地が新しい場所に移ることにつながると指摘。住民側の法的地位に直接的な影響が生じるため、事業計画決定の効果を一般的、抽象的とは言えないと判断した。

一、二審はいずれも事業計画の適法性について判断をしていないため、差し戻し審では改めて計画の具体的内容について審理されることになる。(中井大助)


■行政訴訟の門戸を広げる動きとして、他に「原告適格の拡大」があります。

・行政事件訴訟法9条2項の新設…平成16年改正
小田急高架化訴訟(最1小判h18.11.2)


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posted by 若葉 at 09:56| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月10日

チェーン店対象に具体的な「管理監督者」基準−厚生労働省:実態調査結果も

厚生労働省が「名ばかり管理職」の問題で、チェーン展開する飲食・小売業の店長らを対象に、管理監督者の具体的な判断基準を示しました。具体的な基準の通達は、金融機関で「支店長代理」の肩書きを規制(s52.2.28基発104の2・105→s63.3.14基発150に統合)して以来、31年ぶりです。


a.多店舗展開する小売業、飲食業等の店舗における管理監督者の範囲の適正化について―具体的な判断要素を整理した通達を発出―:2008.9.9基発0909001
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/09/dl/h0909-2a.pdf

b.管理監督者の具体的な判断要素について:2008.9.9
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/09/dl/h0909-2b.pdf


a.には、労働基準法41条2項から既存の通達(s22.9.13発基第17号、s63.3.14基発第150号、h20.4.1基発第04001号[←今年!])まで、管理監督者に関する規制がひととおりまとめてあります。
受験生必見といえるでしょう。


■b.が中心的内容です。

→「名ばかり管理職」指導強化 厚労省が店長らの判断基準:2008.9.9 asahi.com
http://www.asahi.com/national/update/0909/TKY200809090067.html?ref=any

…従来、管理監督者かどうかの判断基準は(1)職務内容や権限(2)勤務時間の裁量(3)賃金などの待遇、という抽象的な規定しかなかった。[金融機関のみ「支店長代理」の肩書きを規制:s52.2.28基発104の2・105→s63.3.14基発150に統合]

今回の通達では[小売業、飲食業等を対象とし]、それぞれについて

・「管理監督者性を否定する重要な要素」
・「否定する補強要素」

として、具体例を列挙した。

 (1)職務内容や権限では、重要な要素として「パートやアルバイトなどの採用権限がない」や「パートらに残業を命じる権限がない」こと。

 (2)勤務時間では、重要な要素で「遅刻や早退をした場合に減給などの制裁がある」こと。補強要素で「長時間労働を余儀なくされるなど、実際には労働時間の裁量がほとんどない」ことを挙げた。

 (3)賃金は、重要な要素として「時間あたりの賃金がパートらを下回る」こと、補強要素として「役職手当などが不十分なこと」などを示した。…


※ なお…これらの否定的要素が認められない場合であっても、直ちに管理監督者性が肯定されることになるものではないことに留意されたい。a.(2008.9.9基発0909001)より

(↑十分条件と必要条件の混同を戒めたものと思われます。)


■a.の末尾には、h20.4〜6の監督指導結果の件数データが公表されています。
この結果や裁判例をふまえ、通達内容を決めたとのことです。

→名ばかり管理職:小売店などで8割超 厚労省が適正化通達:2008.9.10 毎日
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080910k0000m040103000c.html

…8割超の店の店長が管理監督者には当たらない「名ばかり店長」だった。厚労省は同日、小売店などを対象に管理者としての適正化を徹底する通達を出した。

 調査は今年4〜6月、過去に問題があった小売り、飲食業など全国の66店舗を対象に実施。このうち55店舗で管理監督者扱いの店長がおり、さらに、副店長や主任など33人も管理監督者扱いされていた。

 店長のうち、出退勤の自由や職務権限などがあり、管理監督者としての扱いに問題がなかったのは10人。残りの45人は、給与を時給換算するとアルバイトより低かったり、わずかな遅刻や早退で減給処分されるなど管理監督者の要件を満たしておらず、「名ばかり店長」だった。店長以外の33人も全員、「名ばかり管理職」だった。パート労働者が管理監督者扱いされたり、1店舗に4人の管理監督者がいるなど悪質な例もあった。

 残りの11店は、名ばかり管理職が社会問題化したことを受け、管理監督者の範囲の見直しを実施したものとみられる。…


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posted by 若葉 at 08:24| Comment(4) | TrackBack(0) | 労働 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月09日

自衛官パワハラ自殺、国の敗訴が確定

護衛艦で3曹自殺、国の敗訴が確定:2008.9.8 ロイター(共同通信)
http://jp.reuters.com/article/kyodoNationalNews/idJP200809080100060520080908

 海上自衛隊佐世保基地の護衛艦さわぎりで男性3等海曹=当時(21)=が自殺した原因を「上司の侮辱的言動によるストレス」と認め、国に350万円の賠償を命じた福岡高裁判決について、防衛省の増田好平事務次官は8日の記者会見で、上告しないことを正式に発表した。両親側逆転勝訴の高裁判決が確定。増田次官は「判決を検討した結果、憲法解釈の誤りなど上告理由に当たる事項はなかった」と述べた。

・事実認定…最高裁では判断されない
・法解釈上の誤り…なし

→結論:上告しない

との決定ですね。


パワー・ハラスメントは、2005年ごろから認定・裁判が始まったようです。
→2005.10.27 新居浜労働基準監督署
http://www.jil.go.jp/kokunai/mm/hanrei/20051028.htm

裁判例によると、「業務上の正当性」を超えた行為かどうかが判断基準になるそうです。
→SMBCコンサルティング
http://www.smbc-consulting.co.jp/company/solution/training/training_151.html


■経緯

自衛官いじめ自殺控訴審で逆転判決、国に350万賠償命令:2008.8.25 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080825-OYT1T00416.htm

…牧弘二裁判長は「直属の上官の言動は3曹を誹謗(ひぼう)し、指導の域を超える違法なもの。自殺との因果関係が認められる」として、請求を棄却した1審判決を変更し、国に350万円の支払いを命じた。

 同様の訴訟は横浜地裁などでも係争中だが、原告弁護団によると、上官らの違法行為を認定し、賠償を命じたのは初めて。

…直属の上官の発言について、「技能練度の評価にとどまらず、人格自体を否定した」として違法と判断。3曹は上官の言動によって、うつ病になったと認定し、「上官は、3曹の心身に変調がないか留意、観察して対処する安全配慮義務に違反し、侮辱的な言動を繰り返した」と結論づけた。

 2005年6月の1審・長崎地裁佐世保支部判決は、上官の行為を不適切としたが、「指導・教育として社会的に相当な範囲を逸脱していない」と判断。安全配慮義務についても「上官は3曹のうつ病に気づき、自殺の可能性を予見することは困難だった」と請求を棄却した。…


■パワーハラスメントの基準 と 民事上・刑事上の効果

●定義

人事労務屋のつぶやき 独立編 2008.7.2 より
http://blog.tashiro-sr.com/archives/cat_561398.html
法律上の定義はないが、クオレ・シー・キューブの岡田康子さんによると
・職権などのパワーを背景にして、
・本来業務の適正な範囲を超えて、
・継続的に
・人格や尊厳を侵害する言動を行い、
・就労者の働く環境を悪化させる、あるいは雇用不安を与えること


●労災との関係・民事・刑事の責任

パワーハラスメントにご用心:労働調査会 2007.11 より
http://www.chosakai.co.jp/alacarte/a07-11-4.html

…「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針」によれば、「上司とのトラブルがあった」ことは、「セクシュアルハラスメントを受けた」と同じく、心理的負荷の強度Uに該当する。心理的負荷の強度Uに該当して、「特に過重な場合」には、業務による心理的負荷が精神障害を発病させるおそれがある程度の心理的負荷と評価される。

+業務による心理的負荷によってうつ病などを発病した者が自殺を図った場合:正常の認識、行為選択能力、精神的な抑制力が著しく阻害されている状態と推定[=故意とされない]

→「パワーハラスメント(上司とのトラブル)+それが原因でうつ病など→自殺」の場合、業務上の災害として、労災補償がなされるべき

・「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針」…セクシュアルハラスメントと同じようにパワーハラスメントと明記を望む


[民事上の責任]

・安全配慮義務違反→債務不履行=損害賠償の支払義務

・重過失、場合によっては故意と評価され、パワーハラスメント行為とうつ病などの発病に因果関係があれば、不法行為
 →上司自身に損害賠償の支払義務+使用者責任(民法715条)により、会社にも損害賠償の支払義務

[刑事上の責任]

・上司に刑事上の過失があったと評価された場合には、業務上過失致死傷罪・傷害罪・傷害致死罪等


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