新聞記事では利用者に直接影響の及びそうな項目をクローズアップしていますので、それに加えて組織運営上の課題(厚労省と市町村・都道府県の認識共有・連携など)にも力を入れてほしいと思います。
●介護保険事業等に関する行政評価・監視結果報告書:2008.9.5 総務省
http://www.soumu.go.jp/s-news/2008/080905_1_3.html
1 介護サービス従事者の確保
:離職理由・賃金・事業者の財務状況の調査・分析が不十分
2 平成18年度に導入された新たな事業の推進(予防給付、介護予防事業)
:・予防給付サービス…効果不明との市町村意見あり(厚労省分析では効果確認)
・介護予防サービス計画作成の費用を地域包括支援センターが負担(∵介護報酬で賄えない)の例
・特定高齢者の介護予防事業への参加率が低い/厚労省が効果を認めていない
3 不正受給等の防止対策の充実・強化
:市町村により対応がまちまち
4 有料老人ホーム等の運営の適切化
(1)有料老人ホームの適切な運営の確保
:無届・都道府県の立入検査不実施・不適切な募集や運営規定・前払金の保全に課題
(2)高齢者専用賃貸住宅の適切な運営の確保
:・増加理由に「行政の関与が少ない」あり
・登録内容と運営実態が異なるものあり→今後、問題発生ありうる。都道府県の指導はなし
・前払金保全措置なし・必要な情報が提供されていない
■介護報酬引き上げ勧告へ…総務省:2008.9.8 読売
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/kaigo_news/20080905-OYT8T00187.htm
総務省は5日、人材不足や無届けの有料老人ホームの乱立など、介護現場の問題を改善するため、介護報酬の引き上げを検討し、ホームの的確な把握を都道府県に求めるよう、厚生労働省に勧告する。
総務省は行政評価・監視の対象として今回、介護保険事業を取り上げた。
その結果、介護福祉士らの離職率が21・6%(2006年9月末から1年間)と高く、介護サービスの利用者が増える中で人手不足を招いているにもかかわらず、厚労省は離職原因の実態調査などを実施していないことがわかった。
総務省は低賃金などが離職につながっていると見て、実態調査をしたうえで、介護報酬の引き上げを検討するよう勧告することにした。09年度の介護報酬改定時の引き上げを求める。
また、総務省が22都道府県を調べた結果、設置時に都道府県に届け出ていない有料老人ホームが計370施設もあることがわかった。このうち17施設は、存在も把握されていなかった。総務省は、ホームに届け出をさせることを都道府県に求めるよう、厚労省に勧告する。
老人ホーム:無届け370施設 介護報酬上げも−−総務省勧告へ:2008.9.5 毎日
http://mainichi.jp/select/biz/news/20080905ddm001100014000c.html
設置時に義務化されている都道府県への届け出をしていない有料老人ホームが、少なくとも370施設に上ることが、総務省の行政評価で分かった。立ち入り検査や改善命令の対象から漏れる恐れもあり、同省は5日、厚生労働省に改善を勧告する。
総務省は22都道府県の有料老人ホーム計2362カ所の実態を調査した。有料老人ホームに該当するのに届け出がなく、行政が存在を把握していなかった例が東京、愛知など5都県で計17施設あった。
当局が把握していたものの、老人福祉法に基づく届け出がなかった施設は14都道府県で計353施設に上った。総務省行政評価局は「都道府県に実態を把握させるよう、厚労省に求めたい」と話している。
また、介護サービスを担当する職員の人手不足解消に向け、介護報酬の引き上げなどの対策を取ることも、厚労省に勧告する。介護保険制度に関する総務省の勧告は初めて。職員賃金の財源となる介護報酬は来年度に改定を控えており、勧告内容を改定の議論に反映させる狙いがある。
ケアマネジャーや介護福祉士といった介護職員は全国に約197万人いる。一方でサービスの利用者は約338万人(06年度)と、00年度の約184万人からほぼ倍増。介護関連の有効求人倍率は2・1倍と全職種平均(0・97倍)を大きく上回るが、離職率も21・6%と、全職種平均(16・2%)より高い。
離職率の高さについて勧告は「低賃金など職場環境の厳しさが原因」と指摘した。厚労省が離職原因や賃金、事業者の財務状況を調査・分析していないとして、実態を調べて介護報酬引き上げなどの検討を求めた。【石川貴教】
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