2006年09月15日

択一 健康保険法(問8):平成18年(第38回)社会保険労務士試験

択一 健康保険法(問8):平成18年(第38回)社会保険労務士試験

8 届出等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A 被保険者が少年院に収容されたとき、事業主は5日以内に、被保険者証の記号及び番号、被保険者の氏名及び生年月日、該当の事由及び該当する年月日を保険者に届け出なければならない。
B 指定訪問看護事業者の指定・指定取消、変更の届出等に係る厚生労働大臣の権限は、地方社会保険事務局長への委任を経て、社会保険事務所長に委任されている。
C 健康保険組合の一般保険料率の決定は、厚生労働大臣の認可を受けなければならないが、一般保険料率と調整保険料率とを合算した率の変更が生じない一般保険料率の変更の決定については、厚生労働大臣の認可を受けることは要せず、変更後の一般保険料率を厚生労働大臣に届け出ることで足りる。
D 特例退職被保険者は、氏名又は住所を変更したときは、5日以内に、変更前及び変更後の氏名又は住所を特定健康保険組合に届け出なければならない。
E 健康保険組合は、毎年度:収入支出の予算を作成し、当該年度の開始前に、厚生労働大臣に届け出なければならない。

拙解 C× それ以外○
解答速報 B× それ以外○

A,B,Cで迷いました。

B:
(権限の委任)
健保法 第204条 この法律に規定する厚生労働大臣及び社会保険庁長官の権限の一部は、政令で定めるところにより、地方社会保険事務局長に委任することができる。
2 前項の規定により地方社会保険事務局長に委任された権限の一部は、政令で定めるところにより、社会保険事務所長に委任することができる。

健康保険法施行令
第63条 法第204条第1項の規定により、次に掲げる厚生労働大臣又は社会保険庁長官の権限は、地方社会保険事務局長に委任する。ただし、第九号、第13号及び第20号の権限にあっては厚生労働大臣が、第27号の権限にあっては厚生労働大臣又は社会保険庁長官が、第28号の権限にあっては社会保険庁長官が自ら権限を行うことを妨げない。

 19 法第88条第1項の規定による指定の権限並びに法第93条及び第95条の規定による権限

2 法第204条第2項の規定により、前項第1号から第5号まで、第7号から第10号まで、第15号から第18号まで、第21号及び第23号から第28号までに掲げる権限であって社会保険事務所の管轄区域に係るものは、当該社会保険事務所長に委任する。ただし、同項第9号、第27号及び第28号に掲げる権限は、地方社会保険事務局長が自ら行うことを妨げない。

ということで、
19号(指定訪問看護事業者の指定・指定取消、変更の届出等)は、地方社会保険事務局長には委任されているが、社会保険事務署長には委任されていません。
はあ。長い条文。

・現物給与の価額に関する権限
・保険医療機関等の指定・指定の取消、保険医・保険薬剤師の登録・登録の取消、特定承認保険医療機関の承認に係る権限、保険医療機関等の指導、質問・検査・報告等に係る権限(=ようは、指定・監督)

は、所長に委任されていません。
どの権限が委任されているか、という情報は、基本書にはありませんでしたが、予備校の答練には出てきていました。ですので、どちらかといえば基本と思います。

権限の委任 という論点は、私の知る限り、平成17年に始めて出てきます(17-7C)。

ちなみに「健康保険組合の指導及び監督の権限」も平成17年(H17-2E)が初出と思います。
第205条 この法律に規定する厚生労働大臣の権限のうち健康保険組合の指導及び監督に係るものの一部は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生局長に委任することができる。
2 前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生支局長に委任することができる。

監督権限にかかわる問題は、新しい論点ですが、連続して出たので、今後も継続して出題されそうな気がします。要注意ですね。

C:
調整保険料率 は、予備校のカリキュラムでは出てきませんでした。過去問を解いて初めて「こんなんあるの??」と驚きました。(H16-07E、H14-05D、H13-03A)
枝葉末節として無視すべきか、それともおさえるべきなのか…
厚生年金の旧法がらみとも通じる悩みです。
(保険料率)
第160条
9 健康保険組合が管掌する健康保険の一般保険料率は、1000分の30から1000分の95までの範囲内において、決定するものとする。
10 前項の一般保険料率の決定は、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

(健康保険組合の財政調整)
附則 第2条 
3 組合は、前項の規定による拠出金の拠出に要する費用に充てるため、調整保険料を徴収する。
4 調整保険料額は、各月につき、各被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額にそれぞれ調整保険料率を乗じて得た額とする。
5 調整保険料率は、交付金の交付に要する費用並びに組合の組合員である被保険者の数及び標準報酬を基礎として、政令で定める。
7 第159条、第161条、第162条及び第167条の規定は、第3項の規定による調整保険料について準用する。
8 一般保険料率と調整保険料率とを合算した率の変更が生じない一般保険料率の変更の決定は、第160条第10項の規定にかかわらず、同項の認可を受けることを要しない。
9 前項の規定による決定をしたときは、当該変更後の一般保険料率を厚生労働大臣に届け出なければならない。

第159条 育児休業等の間の保険料免除
第161条 保険料の負担及び納付義務
第162条 健康保険組合の保険料の負担割合の特例
第167条 保険料の源泉控除

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2006年09月14日

択一 健康保険法(問7):平成18年(第38回)社会保険労務士試験

択一 健康保険法(問7):平成18年(第38回)社会保険労務士試験

7 日雇特例被保険者に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A 日雇特例被保険者は、介護保険第2号被保険者に該当しなくなったときは、直ちに社会保険事務所長等又は指定市町村長に日雇特例被保険者手帳を提出し、その交換を申請しなければならない。

B 日雇特例被保険者が出産した場合、その出産の日の属する月の前2月間に通算して26日分以上の保険料がその者について納付されているとき、出産育児一時金が支給される。

C 農業、漁業、商業等他に本業を有する者が臨時に日雇労働者として使用される場合、社会保険庁長官の承認を得て、日雇特例被保険者とならないことができる。

D 日雇特例被保険者の賞与に関する保険料は、1,000円未満を切り捨て40万円を上限とした額に、政府管掌健康保険の一般保険料率と介護保険料率とを合算した率を乗じて得た額を、被保険者と事業主が2分の1ずつ負担する。

E 日雇特例被保険者の療養の給付期間は、同一の疾病又は負傷に対し、療養の給付等開始日から1年間(ただし、結核性疾病の場合は5年間)である。

拙解:D× 他○
解答速報:B×  または  B/D ×

選択肢B:
(出産育児一時金)
第137条 日雇特例被保険者が出産した場合において、その出産の日の属する月の前4月間に通算して26日分以上の保険料がその者について納付されているときは、出産育児一時金として、第101条の政令で定める金額を支給する。
という規定の適用ですが、2月間に26日分支払っていれば、その時点で「4月間に26日」は満たしますよね。
解答速報より
http://hiroba.u-can.jp/answer/detail/223.html
Bの場合、問題文中の「前2月間に通算して26日分以上の保険料が…」という表現は、「前2月間」が本来の要件である「前4月間」に含まれていると具体例として捉えた場合は正しくなる余地がありますが、「前4月間」を単純に「前2月間」と誤記したと考えるのであれば誤りとなります。
平成14年度の本試験(問8-B)では全く同様の問題が「誤り」と正式発表されているため、誤りと判断しました。
なんだか「踏み絵」のような…
法の運用の理解と関係ないところで、気を遣わなくてもいいようにしてほしいなあ。

日本語を勉強してほしい。
あるいは試験委員に、こういった本の著者を入れるか。


仕事文の書き方

仕事文の書き方
高橋 昭男


できれば、社会保険労務士会連合会で、この件は正式に取り上げて、基準を示していただけることを願っています。


選択肢D:
同じ解答速報より
http://hiroba.u-can.jp/answer/detail/223.html
また、Dの場合、根拠となる法の規定では「介護保険第2号被保険者である日雇特例被保険者以外の日雇特例被保険者」については「一般保険料率のみ」を乗ずることとされていますが、問題文中ではこれに触れていません。
この点は、たとえば同じ本年問題の厚生年金保険法等の問題では、このような場合は必ず条文に忠実な表現となるように、問題文中にかっこ書き等で記載しています。
そのこととの整合性から、この選択肢も誤りとなり、複数解答となる可能性があります。
(日雇特例被保険者の保険料額)
第168条第1項 日雇特例被保険者に関する保険料額は、1日につき、次に掲げる額の合算額とする。
1 その者の標準賃金日額の等級に応じ、次に掲げる額の合算額を基準として政令で定めるところにより算定した額
イ 標準賃金日額に政府が管掌する健康保険の被保険者の一般保険料率(第160条第7項の規定によりその一般保険料率が変更された場合においては、その変更後の一般保険料率。以下この項において同じ。)と介護保険料率とを合算した率(介護保険第2号被保険者である日雇特例被保険者以外の日雇特例被保険者については、一般保険料率)を乗じて得た額
ロ イに掲げる額に100分の31を乗じて得た額
2 賞与額(その額に1,000円未満の端数がある場合には、これを切り捨てるものとし、その額が40万円(第124条第2項の規定による標準賃金日額の等級区分の改定が行われたときは、政令で定める額。以下この号において同じ。)を超える場合には、40万円とする。)に政府が管掌する健康保険の被保険者の一般保険料率と介護保険料率とを合算した率(介護保険第2号被保険者である日雇特例被保険者以外の日雇特例被保険者については、一般保険料率)を乗じて得た額
posted by 若葉 at 00:29| Comment(2) | TrackBack(0) | h18本試験(択一:健保) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

択一 健康保険法(リスト):平成18年(第38回)社会保険労務士試験

択一 健康保険法(リスト):平成18年(第38回)社会保険労務士試験

1 健康保険の被保険者 OK
2 標準報酬 OK
3 保険給付 OK
4 現金給付 OK
5 国庫補助 OK
6 高額療養費 OK
7 日雇特例被保険者 ?
8 届出等 NG
9 保険給付の受給権等 OK
10 不服申立て制度 OK

7,8を分析します。(7.は後述のとおり、解答が割れています)
posted by 若葉 at 00:21| Comment(0) | TrackBack(0) | h18本試験(択一:健保) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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