2009年08月30日

最高裁判所 裁判官 国民審査の資料

既に当日ですが、とても参考になります!


忘れられた一票2009★最高裁判所 裁判官 国民審査 判断資料
http://www.miso.txt-nifty.com/shinsa/


国民審査用の裁判官比較表
http://tknottet.sakura.ne.jp/KS/Shinsa.shtml


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2008年09月28日

一事不再理 と 海外の法制度

外国の事件は「一事不再理の対象外」とはいえない



「共謀」については

構成要件が異なる(米のほうが、罪と認められる範囲が広い)
→「同一の罪」ではない
→「一事不再理」にあたらない

→審理します!

ということですね。(「殺人罪」は「一致→一事不再理に該当」とのこと)

罪名は同じでも、
罪の範囲は一般的に各国で異なると思うので、
国をまたいだ場合、
今後は「一事不再理」になるケースのほうが、稀になる、ということでしょうか。


社会保険諸法令ではありませんが、「へー、こんな発想するんだ」ということで
とりあげてみました。


■三浦元社長:共謀罪での訴追は有効…ロス事件で郡地裁:2008.9.27 毎日
http://mainichi.jp/select/world/news/20080927k0000e040053000c.html

…ロサンゼルス郡地裁は26日、殺人容疑の逮捕状を無効、殺人の共謀罪での訴追を有効とする決定を下した。
 サイパンの最高裁は今月、三浦元社長が出した人身保護請求を棄却した。…

 バンシックレン裁判官は決定で、「三浦元社長は日本で犯罪とされていない『殺人の共謀罪』では、有罪にも無罪にもなっていない」と指摘。日本で審理された共謀共同正犯と構成要件が異なることを立証した検察側の主張を採用し、「一事不再理」の規定に反しないとの判断を示した。

 一方、殺人罪については、外国で確定した事件を「一事不再理」の対象外とした05年施行のカリフォルニア州改正刑法を、03年に日本で無罪が確定した三浦元社長に適用することについて「米憲法で禁じられた遡及(そきゅう)処罰に当たる」と除外理由を説明した。…


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2008年09月11日

計画も行政訴訟の対象−最高裁、判例変更

「大法廷」に注目してください。

既存の最高裁判断を変更する可能性がある場合に開かれる、きわめて重要な裁判となります。

労働裁判では、三菱樹脂事件・秋北バス事件が「大法廷判決」です。(ほかにはなかったと思います:要確認)


→2007.12.6 青写真も行政訴訟の対象へ?−最高裁判例、見直しの気配
http://trying.seesaa.net/archives/20071206-1.html


■計画段階でも提訴認める 区画整理事業で最高裁(1/2ページ):2008.9.10 asahi.com
http://www.asahi.com/national/update/0911/TKY200809100312.html

 土地区画整理事業をとめたいと思った住民は、本格着手前の計画段階でも自治体などを相手に裁判を起こすことができる。最高裁大法廷(裁判長・島田仁郎(にろう)長官)は10日、このように判断し、42年ぶりに判例を変更した。この時点で訴えを認めなければ事業が進んでしまい、住民側が勝訴しても救済が困難になるという初判断を示した。

 判決が言い渡されたのは、浜松市の遠州鉄道上島駅周辺の区画整理事業について04年2月に起こされた訴訟。対象地域の地権者らが計画決定の取り消しを求めることができるかどうかが争点だった。

 最高裁は判決で「事業が進んでからの訴えしか認めなければ、その間に工事が進み、違法性の主張が認められても権利救済が十分に果たせない」と指摘。計画決定の段階で、取り消しを求める訴訟の対象と認めるべきだとした。15人の裁判官全員が一致した結論。訴えを門前払いした一、二審判決を破棄し、審理を静岡地裁に差し戻した。

 国土交通省によると、土地区画整理事業は全国で約1300件が進行中で、このうち約90件で訴訟になっている。今回の判決は、こうした訴訟や、再開発事業をめぐる争いにも影響を与えそうだ。

 土地区画整理の事業計画については最高裁が66年、「特定の個人に向けられた具体的な処分とは著しく異なり、いわば事業の『青写真』に過ぎない」と判断。計画の決定だけではなく、事業対象の宅地を別の場所に移す段階に至らないと、取り消し訴訟の対象にならないとしていた。
[区画整理事業設計等無効確認請求(青写真訴訟) 最大判 s41.2.23]

 これに対し、この日の最高裁判決は、計画が決定されると特段の事情がない限り、それに沿って事業が進められ、住民らの宅地が新しい場所に移ることにつながると指摘。住民側の法的地位に直接的な影響が生じるため、事業計画決定の効果を一般的、抽象的とは言えないと判断した。

一、二審はいずれも事業計画の適法性について判断をしていないため、差し戻し審では改めて計画の具体的内容について審理されることになる。(中井大助)


■行政訴訟の門戸を広げる動きとして、他に「原告適格の拡大」があります。

・行政事件訴訟法9条2項の新設…平成16年改正
小田急高架化訴訟(最1小判h18.11.2)


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2008年07月18日

「一時使用」で賃貸借−「実態」判断の重要性

脱法行為+実態を見て判断 というところが「偽装請負」に似ていると思いました。

利用者として「ネットカフェ難民」に近い層をターゲットにしているところも、問題の根としては近いかも。


「一時使用契約」という典型契約はありません。
実態を見て「賃貸借契約」(→借地借家法(強行規定あり)の対象)と認められるかどうかがポイントとなるでしょう。


敷・礼金ゼロでも…家賃滞納で勝手にカギ交換 近く提訴:2008.7.17 asahi.com
http://www.asahi.com/housing/news/TKY200807160329.html

 敷金・礼金や仲介手数料ゼロをうたい文句に部屋を貸す不動産会社スマイルサービス(本社・東京都新宿区)の物件に入居する男性らが16日会見し、家賃を滞納した際に鍵を無断で換えられ入室できなくなり、違約金も支払わされたとして、近く同社に賠償を求める訴訟を起こすと発表した。被害対策弁護団も同日結成され、26日に電話相談会を開く。

 スマイルサービスは都内を中心に物件を展開し、初期費用が安いため、若者や外国人などに人気だ。現在4人が提訴の準備をしている。

 弁護団によると、同社の契約は、「一時使用契約」で、家賃が遅れた場合には一方的に解約するという内容。滞納した場合は、無断で部屋に入り、鍵を換え、承諾なしに荷物も処分できるとしている。

 弁護団の宇都宮健児弁護士は「実態は賃貸契約で、借り主は借地借家法によって強く保護される。一時使用とするのは脱法行為。家賃を滞納したからといって法的手続きを取らずに強制退去させるのは違法だ」と批判する。

 同社物件に住む細坂達矢さん(20)は、これまでに家賃を3回滞納し、鍵を換えられ、違約金と施設再利用料計6万5千円を支払った。「1日滞納しただけで、部屋の鍵を交換されてしまい入室出来なくなった。こんなことはおかしい」と訴える。その後は違約金ではなく「生存確認出張料」の名目で1万500円を請求しているという。

 弁護団は「貧しい若者や外国人などをターゲットにしている」とし、26日午前10時〜午後7時、電話相談(03・3352・7177)を受け付け、類似の被害の相談に応じる。

 スマイルサービスは「係争中の事案もありコメントは控えたい」としている。


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2008年07月16日

執行猶予の効果−欠格要件の適用時

建設業法 許可の要件(欠格要件):国土交通省中国地方整備局
http://www.cgr.mlit.go.jp/chiki/kensei/kyoka/2/2-5.html
建設業法第8条 国土交通大臣又は都道府県知事は、許可を受けようとする者が次の各号のいずれか(…)に該当するとき、又は許可申請書若しくはその添付書類中に重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、許可をしてはならない。
七 禁錮以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなつた日から5年を経過しない者


Q:執行猶予(たとえば刑1年+執行猶予3年)の場合は、どうなるのか?

a.猶予が明けたら、その時から受けられる。(=判決から3年後)

b.猶予が明けてから5年後に受けられる。(=判決から3+5年後)


A:
執行猶予付きの場合,執行猶予期間が満了したときは,刑の言渡しの効カが失われる(刑法27条)

∴ aが正しい(なかったことになる!)


ひゃー。

「解雇無効」の効果に、通じるものがありますね。(というか、同じことだが)

宅建業法・貸金業法にも、同様の欠格規定があるそうです。
(社会保険諸法令にもあるはず… 探そう)

[追記]目の前!
社会保険労務士法
(欠格事由)第五条  次の各号のいずれかに該当する者は、第三条の規定にかかわらず、社会保険労務士となる資格を有しない。
五  この法律又は労働社会保険諸法令の規定により罰金以上の刑に処せられた者で、その刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から三年を経過しないもの
六  前号に掲げる法令以外の法令の規定により禁錮以上の刑に処せられた者で、その刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から三年を経過しないもの


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2008年07月15日

裁判員候補者名簿、作成開始

先日、勉強会で概略を教わったのですが、

事件数×「1事件につき裁判員6名と補充裁判員2名の計8名」

として、だいたい下記の率だそうです。
(地域によって違いがあります)


東海北陸地方にお住まいの方が裁判員及び裁判員候補者として選ばれる確率(平成18年):検察庁
http://www.kensatsu.go.jp/kakuchou/h_nagoya/c_saibaninseido/c11_jyouhou/wariai.html

         全 国
−−−−−−−−−−−−−−−−
有権者数   103,547,456
対象事件数   3,111
裁判員候補者数   311,100
裁判員候補者に選ばれる確率   1/340
裁判員数   24,888
裁判員に選ばれる確率   1/4,160


■ほかにも驚いたのですが、裁判員には
裁判官より重い守秘義務が課されるそうですね。

・裁判員…裁判終了後も生涯/違反→6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金(法108条)

・裁判官…裁判所法第75条(評議の秘密の保持義務)
  違反→分限裁判による免職または弾劾裁判による法曹資格の剥奪等

  (※退職後:分限裁判・弾劾裁判は不可→処分不可)


■裁判員候補者名簿の作成開始 通知は11月以降に:2008.7.15 nikkei net
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20080715AT1G1404414072008.html

 市民が刑事裁判に参加する裁判員制度の来年5月施行に向け、全国60地裁・支部は15日から市区町村の選挙管理委員会に対し、裁判員候補者の人数を通知し、裁判員候補者名簿の作成に着手する。全国で約30万人が候補者になるとみられ、選ばれた市民には11月以降に通知が届く。

 名簿は全国50地裁と10支部が作成する。殺人事件など、裁判員裁判の対象になる過去の事件数を参考に必要な裁判員候補者数を算出。9月1日までに管内の市区町村選管に候補者数を割り当て、人数を通知する。


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2008年07月07日

「債権法」改正−「ひと」概念が変わる?

日付を入力していて「お、七夕!」と気づいた本日:


「かわる?」とのみ聴いて内容のわからなかった改正の情報(というか解説)です。

「債権法」改正−消費者保護も配慮へ 現代社会に対応 事後救済型転換へ議論
法務省参与 内田貴氏に焦点を聞く:2008.7.7 日経


内田民法 といえば、教科書の定番ですね。(読んだことないけど)

消費者契約法・特定商品取引法などの規定(というか発想方法)を
民法に取り込むらしい。

「一般法vs特別法」という発想自体を変えるのかな?

と思ったのですが(そういう部分もある:実務家から「消費者保護は特別法で手当てして民法は簡素なままにすべきだ」という意見が出ているそうです)

特別法がない場合のベースとなる「(抽象的な)ひと」概念を変える ようです。(プロ同士の取引 → 一般市民)[法務報道部 小林健一]

「事前規制型社会から事後救済型社会へ」については、ほとんど見出しでしか触れられていませんが、この前提が重要になってきます。


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2008年05月15日

不法行為

石原産業、有毒ガス無届け生産・不法行為、新たに9件:2008.5.15 nikkei net
…有毒ガス「塩化カルボニル(通称ホスゲン)」の無届け生産など新たに9件の不法行為があったことを明らかにした。…織田健造社長は「(不法行為が)もうないとは断言できない」としており、コンプライアンス(法令順守)体制が改めて問われるのは必至だ。
 不法行為の内訳は虚偽届け出や化学物質の基準値超過が5件、不法投棄が2件、化学物質の不適切な取り扱いが2件。…

「不法行為」…??

とは、これ↓です。

(不法行為による損害賠償)民法第七百九条  故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

記事中の用法なら「違法行為」かな。
(「コンプライアンス(法令順守)に違反する行為」の意味で使っているようなので)

実際問題として、報道された行為が、結果的に「不法行為」にもあたることは、ほぼ確実でしょうけれども。


■不法行為 とは

法律行為:Wikipedia
…人が私法上の権利の発生・変更・消滅(法律効果)を望む意思(効果意思)に基づいてする行為であり、その意思表示の求めるとおりの法律効果を生じさせるものをいう。

私人の間の権利義務関係(法律関係)の変動(発生・変更・消滅=法律効果)の原因となるものを法律要件というが、
(一定の法律効果を希望する)意思の表示を内容とする法律行為はそのもっとも重要なものである
他の法律要件としては、不法行為や時効などがある)。

すなわち:

法律要件
 +−法律行為  ←

  −不法行為
  −時効   etc.

●不法行為:Wikipedia
要件
* 故意・過失
* 権利侵害(違法性の存在)
* 損害発生
* 侵害行為と損害発生との間に因果関係があること
* 責任能力
* 違法性阻却事由(違法性が正当化される理由)がない



■民法(債権法)改正(2009年〜?)が検討されているみたいです。

民法(債権法)改正検討委員会
http://www.shojihomu.or.jp/saikenhou/indexja.html
議事録と資料
http://www.shojihomu.or.jp/saikenhou/shingiroku/index.html

…けっこうすぐじゃないか?!


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2008年04月09日

裁判員法の施行日2009.5.21とする政令案、与党へ

裁判員法、来年5月21日施行=初公判は夏の見通し−法務省:2008.4.8 時事
 法務省は8日、裁判員法の施行日を来年5月21日とする政令案を与党に示し、了承された。政府は近く、閣議決定する。初めての裁判員裁判は、早ければ来年7月下旬〜8月上旬にも開かれる見通しになった。
 裁判員法は2004年5月21日に成立し、来年5月27日までに施行すると定めていた。同省は「大きな変化のある制度の準備に最大限時間をかけるため、できるだけ期限に近い施行日にした」としている。

裁判員制度の始まる日が決まった:2008.4.9 日経社説

最高裁は市民の辞退理由を十分に聞き、柔軟に対応する方針とのことです。(2008.4.9 日経:紙面にケースわけあり)


裁判員の参加する刑事裁判に関する法律
 第六章 裁判員等の保護のための措置
(不利益取扱いの禁止)第百条  労働者が裁判員の職務を行うために休暇を取得したことその他裁判員、補充裁判員、選任予定裁判員若しくは裁判員候補者であること又はこれらの者であったことを理由として、解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。


労働基準法の「公民権保障」には該当しそう?(通達等あるのかな?)
(公民権行使の保障)第七条  使用者は、労働者が労働時間中に、選挙権その他公民としての権利を行使し、又は公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合においては、拒んではならない。但し、権利の行使又は公の職務の執行に妨げがない限り、請求された時刻を変更することができる。

■実施までには課題:2008.4.9 毎日


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2008年02月01日

二重契約

パウエルは二重契約!パ会長が判断、球団間で問題解決指示:2008.1.31 sanspo.com

◆弁護士の田中喜代重氏(元検事、専門は民事、商事一般)

「基本的に二重契約を交わしたこと自体は不法行為とはいえない。ファクスでも、口約束でもお互いの意思があれば契約となるので、オリックス、ソフトバンクどちらの契約書も有効といえる。この場合、先に契約を交わしたオリックスに優先権があるわけでもないので、パウエル自身がどちらの球団と契約する意思があるのかが、一番重要になってくる。パウエルがどちらの球団と契約を交わしても、今回の件で裏切られた球団に損害が発生した場合には、パウエルに損害賠償を請求できる」

はい。債権の場合は、そのとおり。

◇債権
・人に対する権利(対人効)→その人(=債務者)にしか主張できない(相対的権利)

・発生原因は4つ(1.契約 2.事務管理 3.不当利得 4.不法行為)
 1は当事者の合意(意思表示の合致)、他は法律の規定により生じる。

・契約が先に存在する状態で、同じ目的物に対する契約を交わす→両方有効

・片方の契約しか履行できない場合 → 契約の目的を達成できず損害が発生した側は、損害賠償を請求できる(原則)


対照的なのが物権の場合:

◇物権
物に対する直接的排他的支配権
→・何人に対しても主張できる(対世効)=絶対的権利
 ・排他的=同一の物に同一内容の物権は同時に成立しない(一物一権主義)

cf.不動産の二重売買:一方の売買しか成立しない
  登記を先に備えたら勝ち(善意者or単なる悪意者の場合。「背信的悪意者」という例外がある / 損害賠償の請求は可(場合による))


記事には「精いっぱいの方策」とありますが、
「統一契約書の受理→権利関係確定」を避けられたのですから、最善策なのでは。


にしても、プロ野球選手と球団の契約って「なに契約」なのかな? 「統一契約書で支配下に入る」とあるところをみると、雇用契約なのでしょうか。

2008年のプロ野球界からは、2007年の相撲界同様、労働・社会保険に関連するいろいろなニュースが提供されそうです。


■企業と労働者が二重契約の場合(≒内定破棄)

企業が内定破棄→解約留保権付労働契約=解雇権濫用の法理を適用 →労働政策研究・研修機構


学生から内定辞退:民法627条(雇用契約を解除するには2週間の予告期間をおけばよい)
確立した判例はないが「あまりにも信義則に反するような態様でなされた場合のみ、例外的に学生が責任を問われる」(←菅野和夫『労働法』にあるらしい。要確認!(本買わなきゃ!))


・中途採用者への内定を企業が破棄した場合:転職までの賃金相当分と慰謝料の支払いを命じた裁判例あり(オプトエレクトロニクス事件・東京地裁判決(平16 6 23))
どうなる?労働契約法(2)〜採用内定と内定取消(2):2006.12.6 社労士事務所HRMオフィスより


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2008年01月25日

公取委、審判制を一部廃止:カルテル・談合は裁判で

あららー。

公取委、談合対象の審判廃止へ 不服企業は訴訟に:asahi.com 2008.1.25

公正取引委員会は、経済界から「公取委は検察官役と裁判官役を兼ねており、公正な審理が確保されない」と批判されていた審判制度を、談合やカルテルの場合は廃止する方針を固めた。公取委から行政処分を受けた企業は、処分に不服な場合、審判ではなく、第三者の裁判所に処分取り消し訴訟を起こす制度に変更する。2010年までに独占禁止法改正を目指す。

 審判は、企業が公取委の審査の結果下した処分に不服な場合、取り消しを申し立てる制度。審判官7人は、職員や公取委に雇われた弁護士など。企業側は「審判で審判官と事件を摘発する審査官が、同じ公取委なのでかばいあう姿を見る」と批判。日本経団連や経済産業省は1年以内に法改正し、10年には審判制度を全廃するように求めている。裁判所で争うことで、手続きのうえで公平・公正に公取委の処分の妥当性を判断されるようにする。

 また、極端な安売りなどで他社を締め出そうとする「排除型私的独占」など、談合やカルテル以外の独禁法違反と、企業合併についても審判手続きを見直す。審判の機能は残すが、現在の「不服審査型審判」から、処分前に十分な主張や立証の機会が得られる「事前審査型審判」にする。

 審判制度の見直しの背景には、課徴金の引き上げや、談合に加わった企業の「自首」を促す課徴金減免制度など、公取委の権限強化に対する経済界の危機感がある。自民党の独禁法調査会も廃止を求めており、公取委は審査・審判制度の抜本的な見直しを迫られた。

 一方、「公取委による審判が廃止されると、談合やカルテルの摘発が裁判を意識して慎重になる」(独禁法の専門家)との指摘もある。


→2007.12.15 公取委審判制のゆくえ−独禁法改正をめぐる動き


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2008年01月23日

再生紙の品質偽装について

■業界内

再生紙偽装問題、業界に「暗黙の了解」:nikkei net 2008.1.22


■行政との関係

「損紙」が再生対象から外れたことが、表示上の再生率の低下につながったようです。
実際の環境負荷を効率よく軽減する制度はつくれないでしょうか。

ビジネス法務の部屋 2008.1.16 のコメント より

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2008年01月22日

受任事件の相手方からの依頼−相反関係に注意

元日弁連会長の「非行」議決 回収機構債務者から顧問料:asahi.com 2008.1.20

…鬼追氏は99年8月〜04年3月に整理回収機構社長を務める一方で、93年から大阪府枚方市の不動産会社と法律顧問契約を結び、月10万円の顧問料を受け取っていた。不動産会社は84年以降、旧住宅金融専門会社(住専)から資金を借り入れていたが、旧住専の破綻(はたん)で債権が機構側に引き継がれた。

 不動産会社の社長は03年12月20日、大阪市北区の法律事務所に鬼追氏を訪ね、機構の債権回収の手法や職員の態度について強い不満や苦情を訴えた。鬼追氏は社長に対し、機構の苦情相談室に書面で伝えるよう助言し、「改めるべきは改めることになろう」と述べたという。…



不動産会社長との面談後は「両社に実質的な利害対立が生じた」と指摘。この日から機構社長退任までの間に顧問料を受け取ったことは、「受任事件の相手方からの依頼事件」を行うことを禁じた日弁連の職務規定に反して弁護士の「非行」にあたると判断し、懲戒委に審査を求めるとした。…

社会保険労務士法 では

(業務を行い得ない事件)第二十二条
 社会保険労務士は、次の各号のいずれかに該当する事件については、その業務を行つてはならない。ただし、第三号に該当する事件については、受任している事件の依頼者が同意した場合は、この限りでない。
一 相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件
二 相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと
認められるもの
三 受任している事件の相手方からの依頼による他の事件
(4号:公務員 5,6号≒1,2号(社員・使用人として)

(特定の事件についての業務の制限)第二十五条の十七 ≒22条(社会保険労務士法人)


上記の例では(住専=A、不動産会社=B とすると)

Aの社長 × AとBが利害相反(by債権発生) × Bに助言 →懲戒事由

(「Bに助言」がおこる下地として、Bとの顧問契約が従前からあった)

ということになります。

「Aの社長 × Bの顧問」だけでは、懲戒事由(ハザード)の発生には至らないのですね。(ちょっと意外でした)

ただし、「利益相反関係にある複数の相手方と同時に顧問契約」は、
リスクであり、本来ならこの段階で敬して遠ざけるべきであったと思います。(株式のインサイダー取引のように、申告・制限する規定はなかったのでしょうか)


記事になると、構造が誰の目にも明らかになりますが…

インフォーマルのつもりで応対したら、一線を越えていた、という例を聞いたことがあります。

「法違反になるかどうか」を判断できる前提として、「今行っている行為は何か(どんな契約にあたるか)」の判断が重要となるでしょう。

アンテナを鋭敏にしておきたいと思います。


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2008年01月17日

ねじれのコミュニケーション−「思い込み」の怖さ

両社とも法務スタッフがそろっているはずだが… それでもこういうことが起こるのですね。

基本が大事 ということでしょうか。
(コミュニケーションを丁寧にとる(相互の意思確認)+基本的な経過把握+細かな文言の詰め)

就業規則の改定などを考える際、反面教師にできそうです。

CFSとイオン、見解の相違招いた覚書:塩田宏之 nikkei net 2008.1.16

…両社の主張を聞くと、その食い違いに首を傾げざるを得なかった。まずイオン。昨年10月5日、同社の豊島正明専務執行役は記者会見の場で「CFSは当社と約束した信義則の条項に違反している」と批判した。両社が結んだ覚書には、CFSが合併などの重要な決定をする場合について「事前に双方(CFSとイオン)が十分協議し、合意の上で実施する」との趣旨の記述があるという。

 一方のCFS。昨年12月13日に記者会見した石田健二会長兼社長は「(イオンとの)覚書が統合決断の大きな支えになったことは間違いない」と語った。覚書には「イオンはCFSの経営に参画したり、支配力並びに影響力を行使しない」といった文言が盛り込まれているという。後に石田社長は「この覚書があったので、委任状争奪戦は想定外だった」と語っている。…

覚書は2通あり、交わした時期が違っていた。イオンが引用した覚書が締結されたのは2000年4月で、CFSが引いた覚書が交わされたのは06年1月だった。…2通とも有効であるという点で両社の見解は一致している。だが…イオンは「両社の関係は今も00年の『信義則』がベース」と主張するが、CFSは「覚書に食い違う内容がある場合、新しい覚書が優先される」と指摘する。

 素朴な疑問が残る。06年に新たな覚書をつくるとき、00年の覚書との整合性について議論にならなかったのだろうか。突っ込んだ話し合いはなく、両社がそれぞれ自社に都合良く解釈したというのが実情のようだ。

 2通の覚書が交わされる間、04年にはCFSがイオンとの資本・業務提携の解消を発表している。06年の覚書は両社の“仲直り”の印として書かれたことになる。和解に重点が置かれたために、あいまいさが残ったのかもしれない。だが両社とも、覚書の解釈を確認し合わなかった点で問題を残したといえるのではないか。

 06年の覚書には気になる点がまだある。「CFSの増資等により結果的にイオンの出資比率が低下する場合」の取り決めだ。イオンの豊島専務は統合を阻止できなかった場合、「潔く引き下がる」と述べている。ただ、覚書によれば、イオンは15%を超えない範囲でCFSの株式を市場で買い増すことができる。…統合が承認された場合、イオンの出資比率は5.8%に下がる。この場合、イオンは15%まで統合会社の株式を市場で買うことができるのだろうか。「増資等」に経営統合も含まれるのか、イオンの出資対象である「CFS」を「統合会社」に読み替えることができるのか、解釈が割れる余地がありそうだ。

 株主総会の結果がどうであれ、両社は覚書の解釈を整理する必要があるだろう。同じ覚書を巡って対立を続ければ、株主などステークホルダー(利害関係者)の困惑は深まるばかりだ。

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2008年01月09日

消費者契約法、改正へ−対象拡大

消費者保護、契約取り消し対象拡大・内閣府、法改正へ:nikkei net 2008.1.9

 内閣府は悪質商法の対策を強化する。商品の品質や価格には問題がなくても、販売手法などが不適切な場合に幅広く救済できるよう契約取り消し対象を拡大する。虚偽の理由説明で契約を誘導された場合なども対象に加える方針だ。特定の商取引の規制強化だけでは防ぎ切れないため、すべての取引を対象とする消費者契約法を改正し、消費者保護を徹底する。

 消費生活センターなどへの相談件数は2003年度から年間100万件を超えている。とくに1人暮らしの高齢者を狙った悪質な手口が増え、60歳以上の高齢者の相談件数が25%を占めている。福田政権は「生活者の視点」で消費者保護策を強化する方針。内閣府は国民生活審議会(首相の諮問機関)に専門の検討委員会を設置し、年内をめどに議論をまとめる。2009年の通常国会に消費者契約法の改正案を提出する考えだ。

日経本紙によると

・誤認(契約動機)
  商品以外の虚偽説明(「床下が傷んでいる」→耐震工事)
  不利益事実を告知しない(商品の瑕疵が販売側の故意かどうか判定困難な場合)
・困惑
  現行の「居座り」「監禁」に「大量販売」を追加

等を追加するとのことです。


■立法趣旨/クーリングオフとの違い

・消費者契約法:池田真朗『スタートアップ債権法』より

契約を結んだ以上、当事者は信義誠実の原則に従って債務を履行する義務がある…民法では、詐欺による意思表示ならば取り消せるし(96条)、錯誤ならば無効にできるのだが(95条)、甘言やその場の雰囲気に誘われただけでは詐欺や錯誤が成立しない場合も多い。また相手方がお約束どおりの品物を渡しているのであれば、債務不履行による解除もできない。このような場合に…一定期間は契約から脱退する機会を与えるのが、特定商取引法などに規定されるクーリングオフの制度である。

…個別業種を対象にした規制法では、消費者の保護は必ずしも十分に図れない。そこで…一般的・包括的な法の整備が望まれ、2001年4月から消費者契約法が施行された。…

Wikipediaより

消費者契約の取消とクーリングオフの両方が可能な場合は、どちらを適用してもよい(クーリングオフが有利)


■経緯

消費者契約法の改正へ着手・国民生活審議会、検討委員会設置へ:nikkei net 2007.11.21

ちなみに2005年には消費者団体訴訟制度を盛り込む改正が行われています。

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2007年12月15日

公取委審判制のゆくえ−独禁法改正をめぐる動き

「行政審判→裁判」というワンクッションをやめて、いきなり裁判 …

敷居が高くなりそう。
年の漢字が「偽」になる世相への対応としては、逆行している気がします。

また、「ワンクッションをなくする」というだけの話ではないようです(例:「実質的証拠法則」など迅速性のための制度)。

経団連、公取の審判制廃止を改めて提言:2007.11.19
 日本経団連は19日、公正取引委員会が処分の是非を自ら判断する「審判制」の廃止を求める提言を発表した。課徴金納付命令などの処分への企業からの不服申し立ては、地方裁判所で審査すべきだと改めて主張。次の通常国会での独占禁止法の改正をにらみ、政府・与野党に働きかけたい考えだ。…公取委が審査で得た証拠を当事者の企業側に開示することなども求めた。

公取委の審判制廃止で一致・自民独禁調:nikkei net 2007.12.12
 自民党の独占禁止法調査会は12日、公正取引委員会が行政処分の是非を自ら判断する「審判制度」の廃止を求める方向で一致した。同制度を廃止するかどうかは公取委が来年の通常国会の提出を目指している改正独禁法の焦点の一つとなっていた。ただ公取委は「独禁法の審判は高度な専門性が必要だ」などとして制度の存続を求めており、そのまま廃止につながるかどうかは不透明だ。

 公取委は談合やカルテルなど企業の独禁法違反行為を調査し課徴金を科すなどの行政処分を行う一方、その処分に対する企業からの不服申し立ての第一審に当たる判断をする。これについて自民党や日本経団連は以前から「検察官が裁判官を兼ねるようなもので公正ではない」と指摘。審判制を廃止し、判断を裁判所に委ねることを求めてきた。

 自民党は関係省庁などと調整したうえで、審判制の廃止を独禁法改正案に盛り込ませたい考え。公取委が現行の審判制を維持したまま法改正に踏み切るには難しい情勢になっている。

「審判制廃止」で公取委が反論へ:nikkei net 2007.12.12
 公正取引委員会の伊東章二事務総長は12日の記者会見で、自民党の独占禁止法調査会が公取委による審判制の廃止を求めていることについて「(審判制の)必要性を各方面に説明していく」と述べ、現行制度の維持に理解を求めた。

■公正取引委員会の審判制度は「行政審判」です。

・yahoo知恵袋より
Q:行政審判は行政権ですか、司法権ですか?
もし行政権ならば、行政が裁く権利を有する根拠となる法律は何ですか?

A:行政機関が行いますが、内容としては司法権でしょう。
各行政手続に関する法律に根拠がありますが、一番有名なのは独占禁止法関係でしょう。専門的な判断が絡んでくる内容の訴訟は、その専門の役所が判断した方がよりよい判断ができるし、高等裁判所や最高裁に控訴や上告ができれば、司法権の独立にも反しないので合憲とされています。
「実質的証拠法則」で調べてみてください。

行政審判:Wikipedia

・海難審判法に基づく海難審判庁による海難審判
・独占禁止法49条以下に基づく公正取引委員会による排除措置命令に対する審判
・特許法に基づく特許庁の審判、審決
・土地収用法に基づく収用委員会の審理、裁決
・労働組合法に基づく労働委員会の審問、命令

[実質的証拠法則]
行政審判の裁決は、一定の場合に裁判所を拘束することを言う。現在では公正取引委員会の審決と特許庁の審決に対して設けられている。

労働審判も入っているのですね。

■背景として、独禁法改正(来年通常国会で予定)があります。

独占禁止法基本問題懇談会報告書(平成19年6月26日)

独占禁止法の改正等の基本的考え方:公正取引委員会 2007.10.16

独占禁止法改正(案)ポイント:Hi law law 〜ビジネス法務・法律・労務・日常トラブル〜 2007.10.21より

1:課徴金の対象となる行為を追加
 支配型私的独占
  ↓
 支配型私的独占+排除型私的独占・不当表示・優越的地位の乱用

2:課徴金制度の特例新設。
 上限が売上高の10%→課徴金が加算できる+自己申告した事業者の減額措置を拡充

3:公正取引委員会による行政処分への不服を審判する制度を維持。

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2007年12月10日

複数議決権株式の上場解禁へ提言−種類株式は自由自在

複数議決株の上場解禁を・経産省、安定経営促進へ提言:nikkei net 2007.12.10
 経済産業省は株主が1株で複数の議決権を行使できる「複数議決権株式」の上場を容認するよう東京証券取引所に求める。創業者ら経営陣が複数議決権株式を保有し株主総会の議決権の大半を握ることで、長期的視野から安定的経営をできるようにする狙い。経営陣以外の株主の意向にも配慮するため、複数議決権株式の上場ルール策定も提言する。

 同省の「企業価値研究会」(神田秀樹・東大大学院教授)が近く同株式の発行解禁を柱とする提言をまとめる。議決権がない代わりに株主に配当を優先して支払う「無議決権株式」なども含め、1株につき1議決権の普通株と異なる「種類株」の発行と上場を原則認めるよう求める。

会社法109条
 1項:株主平等原則

 2項:非公開会社では、議決権などにおいて、定款で、株主ごとに異なる定めができる

 (↑もともと有限会社法にあった「属人的な権利の定め」だそうです)

Q:「複数議決権株式」の定義は会社法の何条にあるのか?
A:ネットで見たかぎりでは、そういう言葉が条文にあるわけではなく、
  109条2項で「変えられる」→いろんな種類株が生じており、そのひとつ
 ということのようです。

黄金株(拒否権つき株式)同様、企業防衛に力を発揮するとのこと。→下記解説サイト他より

日経記事によると「上場を容認」=公開会社でも認める わけですよね?
もともと「会社=私物(?)」という枠組みを守るために考えた制度とすれば、上場を認めるのは、本来の趣旨とずれる使い方のような…

■詳細

○中小企業でこそ生きる!「種類株式」:新会社法の基礎知識と活用方法より
複数議決権株式(比重株・VIP株)の活用

特定の株式についてだけ、たとえば、普通株の何倍というような複数の議決権を持つことを認めるもの…大きく次の2パターンあります。

1,ある特定の株に複数の議決権があると規定し、その株主が交代すると複数議決権も一緒に移動する「属物的複数議決権株式」(通称・比重株)

2,ある特定の株主が所有している株式については複数の議決権があると規定し、どんな種類の株式でもその人物が持てば議決権が増え、手放せば元に戻るという「属人的複数議決権株式」(通称・VIP株)…

100%オーナーの場合はヒーロー株という手法を活用できます。これは現オーナーがもっとも信頼できる人に自分が所有している株式を一株(ヒーロー株)だけ譲渡し、オーナーに何かしら事故があった場合…議決権が激増するような設計にします。…突然現われて経営者のピンチを助けてくれるというヒーローの役割を演じてくれるのです。

○複数議決権株式:司法書士伊藤大輔の日々
…複数議決権株式を導入するための株主総会決議の要件が厳しかったり、また議決権の上限や下限には特に制限がないため”1株につき1億個の議決権がある”など非常に大胆な複数議決権株式を設計することができてしまいます。…

■株式に関するルールには、ほかにも不思議なことがいろいろあるようです。

例:

議員選挙や知事選挙で、同じ人が「自民党に1票+共産党に1票」。

:ありえない!
(というか、一人の人がそのように矛盾した意思表示をする場合、それを「意思」といえるのか?!)

が…

株の世界では「二重人格[多重人格]」あり!(議決権の不統一行使 313条1項:取締役設置会社では3日前に予告要(2項)

  はぁぁ…(@_@)

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2007年12月06日

青写真も行政訴訟の対象へ?−最高裁判例、見直しの気配

区画整理、計画段階で提訴も…最高裁41年ぶり見直しか:読売 2007.12.5
 自治体が土地区画整理事業の計画を決定した直後に、計画内容を不服として住民が決定取り消しを求めることができるかどうかが争点となった行政訴訟の上告審で、最高裁第3小法廷(近藤崇晴裁判長)は5日、審理を15人の裁判官全員で構成する大法廷(裁判長・島田仁郎長官)に回付することを決めた。

 大法廷回付により、計画決定段階で起こされた取り消し訴訟は審理の対象にはならないとする最高裁判例が、41年ぶりに見直される可能性が出てきた。…

 住宅地や道路などを整備する土地区画整理事業は、土地区画整理法に基づいて、自治体などが計画を決定した後、事業区域内の住民の所有地を代替地と交換するなどして区画整理を進めていく。しかし、住民側が計画決定の取り消しを求めて提訴するケースは少なくなかった。

 最高裁大法廷は1966年2月、「[土地区画整理事業は、計画段階では]青写真に過ぎず、具体的に住民らの権利を侵害するわけではない」として、計画決定段階での請求を認めず、代替地が指定されるなど移転を余儀なくされるような権利侵害が起きる段階にならなければ、訴訟の対象にならないとの判断を示した。

 その後の同種訴訟では、この最高裁判例が踏襲され、住民側の訴えはすべて退けられてきたが、専門家の間では「代替地の指定などの段階では事業はかなり進行しており、その後に訴訟を起こしても司法救済を受けられない恐れがある」などの指摘が出ていた。

 この訴訟では、1審・静岡地裁、2審・東京高裁とも請求を却下していた。

●行政行為は多くの人に影響を及ぼすため、効果を安定させる必要がある
 →・違法の場合も、無効である場合を除いて、取消権限のある者(行政行為をした行政庁、その上級行政庁、不服審査庁、裁判所)によって取り消されるまで有効(=公定力)
 ・不服申立てには一定の制限が課される(原告の資格があるか・訴えの対象が適切か)

●訴えの対象 …高島平HP より

a.法的拘束力を持たない行政計画…対象外

b.法的拘束力を有する行政計画:

 1.土地区画整理事業計画…対象外(最大判昭和41年2月23日)

 2.都市計画法に基づく
   用途地域の指定…対象外(最一小判昭和57年4月22日)
   第二種市街地再開発事業計画の決定…対象(最一小判平成4年11月26日)


今回、b-1.の判例が覆される可能性が出ました。

■行政訴訟は「入口をくぐれるか?」の段階で争われ、実際の審理がされない例がかなりあります。
そのようなケースを減らす上で、有意義な傾向と思います。

・新しい判例ほど、原告適格を広く認める傾向。
・h16.6.9 行政事件訴訟法が改正 →9条
  原告適格の拡大:取消訴訟の原告適格である法律上の利益の有無を判断するにあたっては、次のような内容を含め検討することとされました。:法令ダイジェスト より
<1> 処分・裁決の根拠となる法令の趣旨・目的
<2> 処分において考慮されるべき利益の内容・性質
<3> 処分・裁決の根拠となる法令と目的を共通にする関係法令の趣旨・目的
<4> 処分・裁決が、根拠となる法令に違反してされた場合に害されることとなる利益の内容・性質、これが害される態様・程度


・先日の混合診療違法の判決も行政訴訟です(取消訴訟ではなく、行政事件訴訟法4条の「公法上の法律関係に関する確認の訴え」)
h18(行ウ)124号 健康保険受給権確認請求事件:h19.11.7判決

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2007年11月13日

(発信主義vs到達主義)×郵政民営化etc.

郵便局会社と事業会社、郵便物取り扱いで3万7000件のミス:2007.10.31
困ったもんだ。(大丈夫か?今後)

■郵政民営化を受けて、特許法で「願書等の提出の効力発生時期」の規定が改正されました。
郵政民営化と特許法第19条:弁理士の日々 2007.9.30
この記事によると、
               民営化前 民営化後
1.郵便局から出す普通郵便 ○→○
2.郵便局から出す小包   ○→×
3.民間業者のメール便   ×→○
4.民間業者の宅配便    ×→×
となったようです。

労働社会保険諸法令 には、対応箇所はないのかな?

■発信主義 vs 到達主義
労働社会保険諸法令 には、両方が混在するようです。

(審査請求の期間)社会保険審査官及び社会保険審査会法 第四条  審査請求は…処分があつたことを知つた日の翌日から起算して六十日以内にしなければならない。但し、正当な事由によりこの期間内に審査請求をすることができなかつたことを疎明したときは、この限りでない。

3  審査請求書を郵便又は民間事業者による信書の送達に関する法律 (平成十四年法律第九十九号)第二条第六項 に規定する一般信書便事業者若しくは同条第九項 に規定する特定信書便事業者による同条第二項 に規定する信書便で提出した場合における審査請求期間の計算については、送付に要した日数は、算入しない。


「送付に要した日数は、算入しない」=発信主義 と思っていいのかな?
審査請求人に有利にするため でしょうか。

信書の送付について:日本郵便HPより
納税関係の書類を始めとした各種申告書は信書に当たることから、下記のサービスにおいては送付できませんのでご了承ください。信書を送付できる郵便物をご利用くださるよう、お願いいたします。
* ゆうパック
* EXPACK500
* ゆうメール
* ポスパケット

とのこと。第3項の記載は、これを踏まえているようです。

というわけで:ゆうパックやEXPACK500で各種申告書を送付すると、発信主義の恩恵を受けられないので注意しましょう!

●労働社会保険諸法令 における 到達主義の例:

労働基準法(通達ですね…正確には「法令」といえないか)
91条[制裁規定の制限]の規定における平均賃金については、減給の意思表示が相手方に到達した日をもって、これを算定すべき事由の発生した日とする(S30.7.19基収5875)

こちらは到達主義。「労働者に有利にするため」あるいは たんに原則を確認したまで かな?(下記参照)

■一般には

●原則(民法):隔地者間…到達主義(契約の成立は発信主義)

(隔地者に対する意思表示)第九十七条  隔地者に対する意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる。(2項略)

(隔地者間の契約の成立時期)第五百二十六条  隔地者間の契約は、承諾の通知を発した時に成立する。(2項略)

(申込みの撤回の通知の延着)第五百二十七条(略)


●最近の例外 1:電子契約(隔地者の契約の成立時期を発信主義から到達主義に転換)

Q4:到達主義へと転換するのは、どのような契約を対象としているのですか?
A4: 隔地者間の契約(申込みに対する応答が直ちになされる対話者間の契約以外の契約)で、承諾の通知が電子的な方法で即時に伝達されるものです。具体的には、パソコンなどCPUが内蔵されている機器、FAX、テレックス、留守番電話といった機器を使用して、電子的に承諾の通知が発せられる契約です。例えば電子メールやFAX、テレックス、留守番電話などを利用した電子契約が対象となります。
なお、電子メールのようにコンピュータ同士が接続される場合やFAX同士が接続される場合のほか、パソコンから相手方のFAXへ情報を送信する場合やFAXで送信した情報が直接相手方のパソコンの画面に表示される場合のように、種類の異なる機器同士が接続されて情報が送信される場合も対象となります。

●最近の例外 2:国税申告書類等(発信主義)
発信主義の適用範囲を定める告示の制定:第1 国税通則法22条の改正
 納税者が提出する書類の効力は、原則として書類が税務官庁に到達した時に生ずることとなりますが、国税通則法22条は、郵便又は信書便により提出された納税申告書…は発信主義が適用され、通信日付印により表示された日が提出日とみなされます。
→平成18年度の税制改正により納税申告書等に加え、「国税庁長官が定める書類」についても発信主義が適用されることになりました。

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2007年11月02日

インクカートリッジ訴訟、最高裁でキヤノン勝訴確定の見込み

たまにはコスト直結ネタ:

インクカートリッジ訴訟、キヤノン勝訴の見通しに:nikkei net 2007.11.1
 キヤノン製品を再利用した詰め替え用インクカートリッジが、同社の特許権を侵害するかどうかが争われた訴訟の上告審で、最高裁第1小法廷(横尾和子裁判長)は1日、判決期日を今月8日に指定した。結論を見直す際に必要な弁論が開かれなかったことから、リサイクル品の輸入・販売差し止めと廃棄を命じたキヤノン側勝訴の二審・知的財産高裁判決が確定する見通し。

 キヤノンが訴えていたのはリサイクル・アシスト(東京・豊島)。中国でキヤノン製の使用済みカートリッジにインクを再注入し、日本に輸入して販売した。

 知財高裁大合議部は2006年1月、リサイクル品が特許侵害にあたるケースとして、(1)製品の耐用期間が過ぎて効用がなくなった後に再利用された場合(2)特許の本質的部分が加工されたり交換された場合――の2類型を提示。アシスト社が販売するリサイクル品は「キヤノンの特許の本質的部分を加工した」として特許侵害と認定した。

一審では詰め替えメーカー勝訴

二審(知財高裁):
インクカートリッジ訴訟、キヤノンが逆転勝訴:ITmedia 2006.1.31
・知財高裁は裁判官5人による大合議で審理
・対象となる製品のうち、特許の本質部分を構成する部材の全部か一部について加工・交換が行われた場合、販売後ももはや同一の製品とは言えなくなるため、特許権は消尽せず、特許権者は権利行使が可能だとした。
・その上で、業者が輸入販売しているカートリッジは、キヤノン特許の本質部分について加工・交換していると判断。キヤノン側の特許権行使を認め、業者に輸入販売禁止と製品の廃棄を命じた。

最高裁もキヤノン勝訴(今回)

現在、再注入したカートリッジが純正品の6割程度の価格で市販されていますが、近い将来、姿を消すか、ちゃんとライセンスを得て販売するかになるのでしょう。

インクジェットプリンタは、プリンタを安く売ってインクで儲けるというビジネスモデルのようです。
インクジェットバトルの勝者は? カギ握る「インク」の売り上げ:BCNランキング 2005.8.11
によると、コスト構造の半分がインク)

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2007年10月29日

名誉毀損・守秘義務

名誉既存訴訟で
・記事を配信した通信社には不法行為責任を問わない
・記事を掲載した新聞社にだけ損害賠償の支払いを命じる
という東京地裁判決が出ていたようです。

原因となった主体より、消極的に「乗った」ものに厳しい判断となっています。
「流された」という理由が通用しない、厳しい世界。

労働基準法の「両罰規定」を思わせます。

・通信社記事で名誉毀損 掲載側の責任、どこまで−論点争点 メディアと人権・法:日経 2007.10.29
・新聞3社に賠償命令 共同通信記事で名誉棄損:共同通信 2007.9.18

要約すると

●キーワード(法理)は
 通信社…真実相当性(日本で通用)
 配信先…配信サービスの抗弁(定評のある通信社の配信が責任を負う:アメリカでは通用。日本では通用しない)

●通信社と配信先新聞社が両方関連する最高裁判例は既にあったが(ロス疑惑報道)、その例は
・通信社記事に真実相当性がない。[掲載者についての記載はなし]→通信社・掲載新聞社とも有責
という結論

●今回は
・通信社…記事は実際には真実ではないが、「信じるだけの相当な理由がある」(=「真実相当性」あり)→責任なし
・掲載した3新聞社…通信社から配信を受けたことだけを理由に真実と信じたことが相当とは言えない→責任あり[「配信サービスの抗弁」を認めなかった]
→配信元責任なし、配信先有責!
という結論になった。

先行する判例と事実関係が異なるのに「最高裁判例を形式的に適用→奇妙な判決」とメディア法の専門家は指摘する。

■守秘義務

クローズアップ2007:奈良母子放火殺人・秘密漏示 揺れる「知る権利」:毎日jp 2007.10.17
[要約]ジャーナリストに供述調書を提供した精神鑑定医を刑法の秘密漏示容疑で逮捕(2007.9.14)。ジャーナリストの強引な取材が非難される一方、言論の自由を守るという観点から行き過ぎという批判が法学者・弁護士から出されている。

秘密漏示罪:刑法134条。医師、薬剤師、助産師、弁護士、公証人のほか過去にこうした職にあった者が正当な理由がないのに業務上知り得た人の秘密を漏らすことを禁止している。罰則は6月以下の懲役または10万円以下の罰金。被害者の告訴が必要。医師などでなくても関与すれば「身分なき共犯」として処罰対象となる。

「秘密漏示罪」の対象に社労士は入っていません。社労士法に懲戒規定はありますが…
社労士法21条27条の2:正当な理由がなくて、その業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならない
…違反→一年以下の懲役又は百万円以下の罰金(32条の2)


[追記 2007.10.31]
むむ??!

社労士法、よくみたら刑法より厳しいぞ!(1年・100万)
さすが…特別法!

医師の特別法である医師法にも、同様な規定(守秘義務+罰則)があるのでは?…と思ったら、ないようですね。(それで一般法の刑法に頼ったわけか…しかも親告罪(=患者が訴えたときのみ問題))

cf.教えて!goo−朝青龍の担当精神科医師は医師法違反なのでは???
 法医学者の悩み事 2007.10.14

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2007年10月13日

法の「墨守」から「解釈」へ:多選禁止条例成立

社労士ネタではありませんが:

知事任期、3期12年まで 神奈川で多選禁止条例成立:asahi.com 2007.10.12
 神奈川県議会は12日の本会議で、松沢成文知事が提出した知事の任期を連続3期12年までとする多選禁止条例案について、一部修正案を賛成多数で可決し、全国で初めて首長の多選を禁ずる条例が成立した。また、地方分権改革を進めるために首長の在任期間の制限が条例に委ねられるよう、地方自治法などの改正の早期実現を国に強く求める決議をした。
 多選禁止条例は、松沢知事が昨年12月にも提案していたが、最大会派で野党の自民党などが「法的根拠がない」などとして否決していた。だが、今年5月、総務省の「首長の多選問題に関する調査研究会」が、法律による多選制限は憲法に反しないとの見解をまとめたことで風向きが変わった。

首長の多選問題に関する調査研究会報告書(要旨):総務省

■Q:法律より厳しい条例 or 法律にない事項を定める条例 は制定できるのか?

→A: 徳島市公安条例事件 最大判s50.9.10(この資料は正体不明ですが分かりやすいので…p15)
・法令の目的と効果を阻害しないとき
・法令が、自治体が地方の実情に応じて別段の規制を施すことを容認する趣旨のとき
は、制定できる

とのことです。(上乗せ条例、横出し条例 とか あるらしい)

へー。

ちなみに総務省報告は、「法令vs条例」のみならず、
「多選禁止は、そもそも憲法上許されるか?」という観点からトータルに検討を加えています。

■こちらは法の枠内:

宮城県、08年度から法人超過課税導入 nikkei net 2007.10.12
 宮城県が一定規模以上の県内企業を対象に法人事業税に5%を超過課税する「みやぎ発展税」条例が12日、県議会本会議で可決、成立した。資本金1億円超または所得金額4000万円超の事業所に対し2008年度から適用する。約8000社が課税対象となり、県は年間約30億円の税収を見込む。
 法人事業税の超過課税は東京など7都府県が導入ずみで、1981年の京都府以来。宮城県は5年で約150億円を見込む税収のうち、産業振興策に125億円、残りを地震に備えた防災体制の整備に充てる。

一瞬、宮崎=東国原知事が?! と思いましたが、東北のほうですね。

神奈川県HPより
◯ 地方税法…財政上その他の必要がある場合には、地方団体は、標準税率を超える税率により課税できます(地方税法第1条第1項第5号)=超過課税。
一定の制限(制限税率)あり

◯ 地方団体は、公益上その他の必要がある場合に、一定の範囲を限って、一般の税率と異なる低い税率により課税する「不均一課税」が可能(地方税法第6条第2項)

◯ なお、地方団体が超過課税や不均一課税を実施する場合には、税率などをその地方団体の条例で定めなければなりません(地方税法第3条第1項)。

■ついでに:

政府・与党、格差是正へ法人2税の配分見直しを検討:nikkei net 2007.10.10
 政府・与党は10日、地方法人2税(事業税、住民税)の配分方法を見直す方針を固めた。事業所数や従業員数に応じた現行基準を見直して、自治体の人口も加味するなど、進出企業が少ない地方への配分を増やす方向で検討する。…

基準:法人事業税:「事業活動規模」に応じた課税
   法人住民税:「事業活動の成果(所得)」に応じた課税)
→その基準を見直す。(人口で配分)←[人口も考慮に入れる ということ?]
ということのようですね。

・東京都は大反対→こちら
総務相「乱暴な議論好ましくない」、法人2税配分見直し:nikkei net 2007.10.12

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posted by 若葉 at 08:13| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月11日

買収防衛策、発動−日本初

東京高裁、スティールの抗告を棄却:nikkei net 2007.7.10
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20070710NTE2INK0909072007.html
…仮処分申請の即時抗告審で、東京高裁は9日、申し立てを却下した東京地裁決定[2007.6.28]を支持…藤村啓裁判長は、スティールを「濫用(らんよう)的買収者」と初めて認定。…

ブルドック買収防衛策、11日発動・スティールは最高裁へ抗告:nikkei net 2007.7.10
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070710AT2C1002S10072007.html
 ブルドックソースは11日、米投資ファンドのスティール・パートナーズに対する買収防衛策を発動する。ブルドックが全株主に無償で発行した新株予約権の効力が同日発生するためだ。予約権を使った防衛策の発動は国内初となる。
…スティールが取得する予約権は権利行使できず、予約権1個につき当初のTOB価格の4分の1に当たる396円で買い取る。総額は約23億円。スティールの持ち株比率は約10%から3%弱に低下する。
 一方、スティールは10日…最高裁へ抗告を申し立てた。…高裁で「濫用(らんよう)的買収者」と認定されたことも争う考えだ。

■経緯

東京地裁 スティール請求却下 ブルドック「防衛策適法認められた」(06/29 07:39)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/34957.html
 鹿子木(かのこぎ)康裁判長は「(スティールは)新株予約権が行使できないという不利益を受けるものの、適正な対価が払われるため、株主としての経済的利益が確保される」と却下の理由を示した。さらに「TOBへの対抗手段をとることが必要とした(ブルドックの)株主総会の判断が、明らかに合理性を欠くとは認められない」と結論づけた。
…ブルドックの買収防衛策は二十四日の株主総会で、特別決議による承認を受けている。

スティール、TOB撤回も 対ブルドック 防衛策発動を回避(07/03 08:11)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/35749.html
…ブルドックの買収防衛策は、六月二十四日の株主総会で八割超の株主の賛同を得たことから、高裁でも支持される可能性が高いとみられている。スティールが今月四日までにTOBを撤回すれば、この防衛策は発動されず、スティールは現在の10・52%の持ち株比率を引き下げられることはない。
…このままTOBを続行すると、防衛策に従って新株予約権が発行され、スティールの持ち株比率は2・86%まで低下する。新株予約権を株式に転換できないスティールには「対価」として約二十三億円が入るが、これまでの株式購入費を差し引くと、最終的に五億円程度の利益しかならない見込みだ。

ブルドック防衛策発動へ スティールTOB撤回せず 日本企業初(07/05 08:24)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/36170.html?_nva=11
…ブルドックの防衛策は、十日時点の全株主に対し、一株あたり三個の新株予約権を十一日に発行。だが、スティールだけは新株予約権を株式に転換できず、持ち株比率が10・52%から2・86%に低下する代わりに約二十三億円を受け取る。

社労士と関係ありませんが:

・すでに関門2つ通ってる!(地裁・高裁)
・「濫用(らんよう)的買収者」と初めて認定
・日本で初めて新株予約権を使った防衛策が発動

に反応してしまいました。(=「日本初×2」にやられた?)

それにしても、当事者・関係者みんな意思決定が早い…

毒薬ではなく甘い薬だ、という説もあります。:東京新聞 2007.6.29 

ブルドックの買収防衛策容認――「敵」の稚拙さに救われる(ニュースの理由):日経 2007/07/03
「ポイズンピル(毒薬条項)ではなくハニーピル(甘い薬)だ」。ブルドックが発行する新株予約権について、企業買収に詳しい欧州系投資銀行の幹部は話す。スティールは現在一〇%強の持ち株比率が三%弱に下がる代わりに、二十三億円の現金を受け取る。
 買収者が経済的損失を被る米国のポイズンピルと異なり、スティールは二十三億円を使って再び株式を買い増せる。

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posted by 若葉 at 12:37| Comment(0) | TrackBack(1) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月07日

ADR機関、認証第1号!

日本スポーツ仲裁機構、ADR機関認証第1号で「お墨付き」:nikkei net 2007.7.6
http://sports.nikkei.co.jp/news.cfm?i=2007070605416n0
 4月に始まったADR(裁判外紛争解決手続き)機関の政府認証制度で、同機関の第1号として認証された日本スポーツ仲裁機構の道垣内正人機構長は6日、今後の運用について「組織が公正中立であることのお墨付きをいただいた。スポーツ界の方に利用していただきたい」と抱負を述べた。
 2003年4月に設立された同機構は、これまで紛争に判断を下す仲裁業務は7件あった。昨年10月から話し合いで和解をあっせんする調停業務を開始したが、まだ調停の実績はない。
 ADRは調停業務が対象となることで、道垣内機構長は、競技団体内のもめ事や、トップ選手ではない一般の市民が行うスポーツでの紛争での利用を呼び掛けた。調停の料金は当事者双方がそれぞれ2万5000円を支払う。〔共同〕

申請も最初だったようです。
裁判以外の紛争解決機関、申請第1号はスポーツ仲裁機構:nikkei net 2007.4.2

cf.裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律(ADR法)について:法務省(h19.4.1施行)
http://www.moj.go.jp/KANBOU/ADR/adr01.html

→2007.4.14『新ハーバード流交渉術 論理と感情をどう生かすか』
 http://trying.seesaa.net/category/2983210-1.html

■社労士試験との関連[紫字:改正(h19.4.1施行)]

(社会保険労務士の業務)社労士法第二条
社会保険労務士は、次の各号に掲げる事務を行うことを業とする。

一の四 個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律第六条第一項の紛争調整委員会における同法第五条第一項のあつせんの手続

及び雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律第十八条第一項の調停の手続[←追加]
について、紛争の当事者を代理すること。

一の五[←追加] 地方自治法第百八十条の二の規定に基づく都道府県知事の委任を受けて都道府県労働委員会が行う個別労働関係紛争(個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律第一条に規定する個別労働関係紛争(労働関係調整法第六条に規定する労働争議に当たる紛争及び特定独立行政法人等の労働関係に関する法律第二十六条第一項に規定する紛争並びに労働者の募集及び採用に関する事項についての紛争を除く。)をいう。以下単に「個別労働関係紛争」という。)に関するあつせんの手続について、紛争の当事者を代理すること。

一の六[←追加] 個別労働関係紛争(紛争の目的の価額が民事訴訟法第三百六十八条第一項に定める額を超える場合には、弁護士が同一の依頼者から受任しているものに限る。)に関する
民間紛争解決手続
(裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律第二条第一号に規定する民間紛争解決手続をいう。以下この条において同じ。)
であつて、個別労働関係紛争の民間紛争解決手続の業務を公正かつ適確に行うことができると認められる団体として厚生労働大臣が指定するもの
[←今回はここに関連!(法務大臣の認証他を前提に、厚生労働大臣が指定:則1条の3)]
が行うものについて、紛争の当事者を代理すること。

2 前項第一号の四から第一号の六までに掲げる業務(以下「紛争解決手続代理業務」という。)は、紛争解決手続代理業務試験に合格し、かつ、第十四条の十一の三第一項の規定による付記を受けた社会保険労務士(以下「特定社会保険労務士」という。)に限り、行うことができる。[←従来、個別労働紛争解決促進法の紛争調整委員会のあっせん(1号の4前段)は全社労士が可]

3[←追加] 紛争解決手続代理業務には、次に掲げる事務が含まれる。
一 第一項第一号の四のあつせんの手続及び調停の手続、同項第一号の五のあつせんの手続並びに同項第一号の六の厚生労働大臣が指定する団体が行う民間紛争解決手続(以下この項において「紛争解決手続」という。)について相談に応ずること。
二 紛争解決手続の開始から終了に至るまでの間に和解の交渉を行うこと。
三 紛争解決手続により成立した和解における合意を内容とする契約を締結すること。


(4項略)

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posted by 若葉 at 11:56| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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