2008年09月24日

「食の安全」に縦割りの限界:迅速+一体的な対策を

縦割り行政の弊害は、ここ数年に指摘され始めたことではありません。

「消費者庁」をつくるのなら、その調整をメインにしてほしいな、というのが希望です。

●「食の安全」行政に壁 縦割り組織、対応後手に:2008.9.24 nikkei.net
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080924AT3S2300D23092008.html

…「これでは何のためにいるのかわからない」。22日に内閣府で開いた「事故米穀の不正規流通問題に関する有識者会議」。野田聖子消費者行政担当相のもとで事故米問題の原因などを検証する会合だったが、政府が同日発表した対応策に同会議の主張が反映されず、委員の1人はいらだちを隠さなかった。


●2008.9.24 日経 より

消費者庁 を先取りする形で内閣府が陣頭指揮を取ったが…

食品安全行政は

・コメの輸入・流通を管轄する農水省
・検疫…厚生労働省
・消費者問題…内閣府


・汚染米問題で、実際に大半の対策をつめたのは農水省

・情報開示…形式的に一元化→開示が遅れる弊害

・検疫体制 …
  強化すべき(有識者会議) vs 50%実施済み(厚労省)[汚染米]
  食品衛生法の検査対象外[メラミン]



☆消費者庁が発足したとしても、事故発生時の情報の集約・提供や表示への対応が中心になると見られ、安全確保の直接的な業務は農水省・厚労省が行うことに変わりはない

☆効率的・実効的な検査・検疫体制が必要(人員増では限界)



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2008年08月23日

コンビニ業界団体、市民会議に不参加−合意形成に至るか?

報道を見る限りでは、コンビニ業界の意思表示は
「出来レースである→合意を与えたとみなされるくらいなら参加しない」
ということのようです。

「疑問点への説明」の具体的内容がわからないので、詳細なコメントはできませんが、
たしかなことは「はじまったばかり」ということ。

合意形成の手法はいろいろあるようです。

・合意形成の理論とテクニック
http://www.jsce.or.jp/journal/student/communitie/200208.htm
コンセンサス・ビルディング入門 -公共政策の交渉と合意形成の進め方:城山英明
ファシリテーション:ウィキペディア

両当事者には、技法とともにエネルギー(腰をすえること)も必要と思います。


コンビニ業界団体、深夜営業見直しの市民会議に不参加:2008.8.22 nikkei BPnet
http://www.nikkeibp.co.jp/news/flash/582415.html

<不参加理由>

●4つの疑問点を挙げ、京都市に説明を求めていた。

コンビニ深夜営業見直しに関して
(1)CO2排出削減の観点で議論する必要があるのか、(2)深夜型ライフスタイルの変更に向けた議論と関連づけて検討する必要はあるのか、また(3)個人のライフスタイルを多数決で強制する議論に問題はないのか、(4)会議の構成員選出基準に公平性が保たれているか、を尋ねた。

いずれもコンビニ側にとって納得いく説明を得られなかった

●京都市はコンビニ団体の要請を受けて市民会議の目的から「コンビニ深夜営業の見直し」の項目を削除したが、団体ではその後の門川大作京都市長のメディアを通じた発言から、会議の目的はコンビニ深夜営業自粛の要請にあると判断した


<市民会議に対する意見>

●(1)ライフスタイルについての議論は、コンビニ経営者の深夜営業の自由を制限する理由にはならない、(2)ライフスタイルは多数決ではなく、個人が自らの価値観で決めることを尊重すべき、(3)市民会議の構成員選出基準の公平性が不透明で、会議の進行で何らかの方向性が得られても民意を反映しているとはいえない

●・深夜営業自粛によるCO2排出削減効果は4%程度と試算しており、その効果よりも防犯や災害発生時の対応に支障が出るというデメリットの方が大きい
 ・深夜型ライフスタイルは社会の仕組みと密接な関係にあり、コンビニの深夜営業自粛によって変わるものではない

・深夜営業をやめても商品を交通量の多い昼間に搬入することで、逆にCO2の排出が増えるなど効果に疑問があることや、「深夜の防犯拠点になっている」2008.8.23 MBS


京都市側は、「会議に不参加というのは残念。席は空けておいて、いつでも参加してもらえるように」(門川大作 京都市長)
とのことです。:2008.8.23 MBS


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2008年07月05日

自殺、4要因が連鎖−民間チームが白書

警察庁の発表は今までにも聞きましたが…
こういう統計は初めてですね。


きめの細かいデータが提供されました。

1か月以内に相談機関を訪れていた人が62.4%→半数以上がサインを発しても防げていない実態も明らかになっています(2008.7.5 日経)

今後は「ターゲット層への対策」などに向けた有効活用が望まれます。


うつ病や家庭不和など・・・自殺、4要因が連鎖 民間チームが白書:2008.7.5 nikkei net
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20080704STXKF067904072008.html

 自殺防止に取り組む特定非営利活動法人(NPO法人)「自殺対策支援センター ライフリンク」(東京)や専門家らのチームは4日、自殺した305人の遺族からの聞き取りや警察庁のデータを分析した初めての「自殺実態白書2008」を公表した。自殺に追い込まれるまでに、うつ病、家庭不和、負債など平均して4つの要因が連鎖している―などの内容。

 年間自殺者は1998年から10年連続で3万人を超えたが、白書はこの間に失われた生涯賃金は計約22兆1200億円に上ると推計。全国の警察署別のデータを初めて分析し、地域ごとの特性も浮き彫りにされた。

 チームのメンバーらは4日、白書を自殺対策担当の岸田文雄内閣府特命相に提出。データはライフリンクのホームページで公開された。

 ライフリンク代表の清水康之さんは「自治体単位で対策に取り組む手掛かりにしてほしい」と話している。

 ライフリンクのアドレスはhttp://www.lifelink.or.jp/〔共同〕



自殺対策きめ細かく 民間チームが警察署単位で統計分析:2008.7.4 asahi.com
http://www.asahi.com/national/update/0703/TKY200807030494.html

 年間の自殺者数が10年連続3万人を超えるなか、民間の自殺実態解析プロジェクトチーム(PT)が、これまで公表されなかった警察署別のデータをもとに初めての詳細な分析を試みた。自殺対策基本法の成立から2年。情報不足に悩んできた自治体の担当者らは「対策の手がかりになる」と言っている。

 PTは、自殺対策に取り組むNPO法人「ライフリンク」(清水康之代表)と東大大学院の澤田康幸准教授、弁護士や医師らで、07年4月に発足。警察庁が毎年、都道府県別に公表している統計から、04〜06年の警察署単位のデータを年代や属性、要因別に分析して「自殺実態白書」にまとめた。「地域ごとに対策を探るヒントにして欲しいし、命は人口の割合で扱うべきでない」との考えから、自殺率ではなく自殺者数を採用したのが特徴だ。…

…東京都保健政策部の高岸聡子副参事は「ターゲットが分かれば、基礎的な対策に加えてターゲット層への対策もできる」と今後の取り組みに生かす構えだ。

 今回の分析について、自殺対策に取り組んできた秋田大学の本橋豊医学部長は「自殺が北東北だけでなく、日本全体の問題だと示す貴重なデータ。特に都市部で実態に即した対策が進むのを期待している」と言っている。…


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2008年06月23日

コンビニ深夜営業規制(CO2削減目的)−位置づけは?

CO2削減を目的とするコンビニの深夜営業規制…
「営業(≒職業選択)の自由」から考えると、どうなるのでしょうか。


法律論だけでいえば、かりに業界が「深夜営業の規制は違憲だ!」と訴えたとすると、

下記のパターン3  →合憲 となる可能性が高い気がします。


業界としては、それはふまえたうえで
「(現段階の規制の)合理性の低さ」をアピールすることで
イニシアチブ(≒実)を取ろうとしているのかなと思います。

行政の規制も、どういう種類のものか、気になります。
(いまのところ「自主的な規制を求める」とのことですが、
これはどの程度の位置づけなのか?)


感想としては

・コンビニ以外にもCO2排出源はたくさんある。駆け込み寺にもなっている

vs

・ワークライフバランスの観点からも、歯止めがある方がよいのでは。
ex.ヤマダ電機、元日営業取りやめ 小売業界に営業時間短縮の動き:2008/3/26 j-castニュース
http://www.j-cast.com/2008/03/26018278.html

…是々非々といったところでしょうか。


■憲法違反の判断:

1. 二重の基準の理論

 ●精神的自由権 …厳格な審査基準  ←パターン1


 ●経済的自由権 :合憲性推定の原則
  ↓
 2. 目的二分論

   2-1 消極的規制(危険の除去・安全の保護など)

       …厳格な合理性の基準  ←パターン2 ←パターン3より厳しい


   2-2 積極的規制(社会政策的な規制(弱者・少数者等を保護するなど))

       …明白性の原則(法律が著しく不合理であることが明白でない限り合憲)        合理性の基準(法律の目的・手段が著しく不合理でない限り合憲)

         ←パターン3


■経緯

京都市、深夜のコンビニ営業規制を発表:2008.6.17 nikkei net
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080617AT3S1701817062008.html

 京都市は17日、市内中心部のコンビニエンスストアの深夜営業を規制すると正式発表した。門川大作市長が同日の記者会見で「(温暖化ガス削減という)大きな目標がある。まず自主的な規制を(業界に)求めていく」と述べた。7月に業界団体や有識者でつくる市民会議を設け、2009年度にも実施する。

 コンビニの深夜営業については、埼玉県も業界に自粛を要請する方針。鴨下一郎環境相は京都市の方針が明らかになった13日の記者会見で「基本的に歓迎すべきだ。京都市の試みが全国的に広がるのは結構なこと」と発言しており、他の自治体にも波及する可能性がある。



コンビニ業界団体、深夜営業規制に異議表明:2008.6.20 nikkei net
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080620AT2F2001L20062008.html

 温暖化対策として地方自治体がコンビニエンスストアの深夜営業規制を表明したことに対して、コンビニの業界団体、日本フランチャイズチェーン協会(JFA、東京・港)は20日午後3時から会見を開き、二酸化炭素(CO2)削減効果が乏しいとして規制に異議を表明した。JFAの試算では、夜11時から朝7時まで営業をやめた場合でも3―4%の削減効果にとどまるという。

 深夜営業は防犯面でも、近隣住民の駆け込み窓口になるなど地域社会に貢献していると強調している。


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2008年05月29日

政府税調、議論を前倒し−自民・民主も

6月は医療とあわせ、税制議論も並行して走りそうです。

政府税調:道路財源一般化、本格論議へ月内始動 暫定税率扱い焦点:2008.5.2 毎日
…政府は6月にまとめる「経済財政運営の基本方針」(骨太の方針)に一般財源化の具体案を盛り込む。

…政府税調は例年、11月中旬の答申に向けて9月ごろから本格議論を開始してきた。今年は早ければ5月下旬にスタートさせる方針…

●一般財源化
…暫定税率を維持したまま一般財源化すれば、ドライバーの負担で道路整備費を確保してきた「受益者負担」の前提が崩れかねない。→ガソリン税を「環境税」に衣替えするとともに、灯油や重油、天然ガス、発電用燃料など幅広い分野に「環境税」の網をかけようという案も出ている。ただ、幅広い課税には産業界が反発するのは必至で、暫定税率廃止を求めている民主党との協議の行方も不透明だ。

●道路財源問題以外にも、社会保障費の増大を背景にした消費税増税問題など…



税制改革前倒し議論 自民税調、6月下旬始動で一致:2008.5.29 FujiSankei Business i.

…年金制度改革に必要な財源の確保に向けた消費税増税問題と道路特定財源の一般財源化が2大テーマだ。民主党税調も同日の役員会で早期の議論開始を決めており、「国のかたち」をも左右する抜本改革が前倒しで議論される見通しだ。

…昨年は10月下旬の会合で本格論議がスタート。12月にまとめた税制改正大綱では、消費税収を社会保障の主要な財源と位置づけることを明記したが、参院の与野党逆転などの政治情勢から、税率の引き上げは見送った経緯がある。

 2010年度には基礎年金の国庫負担引き上げが予定されており、必要な財源は消費税1%弱に相当する2兆3000億円。増税で間に合わせるには今回の税制改正が最後の機会だ。…また、社会保障国民会議が基礎年金の全額税方式を含めた年金制度改革案を議論しており、秋にまとめる最終報告が、税制論議に影響を与えるのは必至。…


高齢者マル優、国債や証券も対象に・自民部会方針:2008.5.29 nikkei net
…利子を非課税にする少額貯蓄非課税制度(高齢者マル優)を復活させる対象を広げる方針…預貯金のみで復活させる方針だったが、国債や証券などの有価証券も対象にする。
 「低金利時代に貯蓄の利子だけを非課税にしても効果は小さい」との指摘があるため。高齢者の資産運用は多様化しており、株式の配当などにも一定割合の非課税枠などを設ける方向だ。

一方で上げて、一方で下げる…
「慰撫しよう」としている感が強いですね:


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posted by 若葉 at 11:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 行政 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月27日

消費者庁 について

「消費者庁」という名前から主に連想しており、
構想の詳細を見たら見方が変わるかもしれませんが:

現時点での印象は次の通りです。

1.導入が唐突

「何をする組織か?」「なぜ、いま導入しようと考えたのか?」について、国民的合意が得られていない

後期高齢者制度の導入過程には、コミュニケーション不足を感じる。(最も感じるのは、「負担を増やす必要性を正面から説得し、その上で合意を取り付けよう」という姿勢がないこと)
同様な準備不足・コミュニケーション欠如姿勢を克服できるのか。


2.「消費者」とは生活者の一面に過ぎず、
そこだけに注目する政策は、どこかで尻抜けになるのではないか。

生活者は、一面で消費者だが、
一面で生産者であり、売り手でもあります。

たとえばワークライフバランスの観点から、労働者の生活を保護するために、営業時間を短縮し、利便性を制限する、という動きが、コンビニ・量販店などで始まっている。

この動きに対し、消費者庁は、どのような立場に立つのか。
「営業時間を延長し、消費者の利便性を増す」とすれば、逆に国民生活を圧迫するであろう。

「ワークライフバランス庁」なら、そういう意味での違和感はないのですが。


上記2.については、「消費者庁」構想の目的・詳細を見たら変わるかもしれません。

下記の例もあるので、一定の期待はできそうです:
消費者相談窓口存続へ 国民生活センター廃止案転換:2007.12.7 朝日[他サイトより引用]

そういう意味でも、「何をするための役所なのか?」についての情報提供が欠かせないでしょう。


消費者行政で新組織 野党との協調重視 首相が施政方針演説:2008.1.18 産経

岸田氏を消費者相任命へ 会議に佐々木毅氏ら参加:2008.2.6 山陽


消費者行政に「基本法」 政府、秋の臨時国会に提出も:2008.4.16 asahi.com

消費者行政新組織、省庁早くも難色 権限委譲に反発:2008.4.27 asahi.com

「消費者庁」来年度に創設方針 政府が今秋、法案提出:2008.4.22 asahi.com
首相、「消費者庁」09年度創設表明――消費者行政の司令塔に:2008.4.23 nikkei net


■コミュニケーション・情報提供の重要性について、興味深いニュースがありました。

司法解剖の遅い開示が医療訴訟の一因 法医学学会で報告:2008.4.27 asahi.com

 医療ミスの疑いがあると、捜査目的で司法解剖が行われるが、6割以上の遺族では結果を知るまでに2年以上かかり、その情報開示の遅れから医療訴訟につながっていることが、東京大大学院の伊藤貴子特別研究員(法医学)らの調査で明らかになった。…

…解剖結果を知るまでの期間は、司法解剖では、2〜4年が54%、4年以上が8%を占め、半年以内にすべての遺族が結果を知った病理解剖に比べて開示までの長さが際だっていた。

 その間に、過失の有無を知りたいと強く望む遺族が次第に増え、解剖結果の説明を求めて警察への開示要求や弁護士相談などを試みていた。また解剖経験遺族の54%が「死因について納得できる説明があれば訴訟をしなかった」と答えるなど、開示の遅れが不信を招き、医療訴訟が増える原因となっていた。

 調査を指導した吉田謙一教授は「司法解剖の結果を早く開示することは、類似事故の再発予防など社会的にも極めて重要なのに、貴重な情報が医療現場に還元されずに埋もれ、紛争を促進する結果さえ招いている」としている。


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posted by 若葉 at 12:04| Comment(3) | TrackBack(0) | 行政 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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